ビットコインをはじめ好調な暗号通貨市場を受けて、今週(10月4日週)も明治大学の城正人さん、職業能力開発総合大学校のさっちんさん、同志社大学のしがないトレーダーさんが、そろってプラスとなった。
明治大学の城正人さんは、イーサリアムを継続保有。含み益を蓄える。一方、ビットコインに投資する職業大学校のさっちんさんと、同志社大学のしがないトレーダーさんに戦略に差が出た。
さっちんは、ビットコインが「今後も上昇し続けるとは思いますが、1位に近づくためにはここで売却。下落する可能性に賭けてもいいかなと考えた」と、一たん売却。勝負に出る。しがないトレーダーさんは、まだ価格は上がると読んで継続保有を決めた。
好調! イーサリアムを継続保有(明治大学 城正人さん)
今週(10月4日週)もまた、暗号資産市場は好調でした。明治大学の城正人さんは、memeトークンとして名高いDoge(ドージコイン)の次に有名な「Shiba(柴犬トークン)」が一時、時価総額が1兆円を超え、12位まで上り詰めました。本当にひと筋縄では語れない、不思議な面白さのある市場だなと感じます。イーサリアムを保有。取引はなし。700円の含み益。
◆ プライバシーとDeFiについて今週、分散型金融でのプライバシーを確保するプロジェクト「Sienna Network」がSienna swapを導入したとの報道が出ました。プライバシーとDeFi(分散型金融)には、非常に強い関わりがあります。
まずDeFiは、すべての取引がブロックチェーン上で完全にプラグラムによって行われます。中央で取引を監視したり、制限したりするスタッフなどがおらず、誰を信用するということがなくとも、粛々と取引が執行されていきます。
しかし、「すべての取引がブロックチェーンに記録されていく」ということは、世界中に自分の取引を公開しているということに他なりません。
もちろん、自分とウォレットアドレス(前回の記事参照)を一致させることができなければ、どこの誰が取引しているのかはわかりません。しかし、多額の取引を繰り返したりしていると取引の情報を悪用されてしまう可能性があったりします。
参考リンク:「上昇気流に乗った! 明大、職業大学校、同志社大がそろってプラス(第19節)【暗号通貨バトル Aグループ】」(2021年10月8日付)
たとえば、NFT(非代替性トークン)やトークンの売買履歴からまったく同じ取引、いわゆるイナゴトレードで利益を挙げられてしまうことです。こちらはそれほど自分に大きな害はないと思います。
他にも、注文を発注して決済されるまでの僅かな時間を利用して、値段を釣り上げ割高な値段で取引をされてしまう「フロントランニング」行為が考えられます。
もし、ウォレットアドレスが悪人に知られてしまったら大きな資産を保有しているwalletの所有者を特定し恐喝、秘密鍵の窃盗なども考えられます。非常に怖いですね。
すべてが公開され、オープンな金融としてDeFiは注目されてきましたが、その一方でプライバシーへの配慮があまりにも足りないのではないか、という指摘は核心を突いていると思います。
そこで、今回のプライバシーを確保したDeFiサービス「Sienna swap」では、「Sienna Network」というブロックチェーンを利用しており、取引履歴は非公開、そして鍵がなければ閲覧することはできないそうです。
私は、今後DeFiサービスなどが普及していく上では間違いなくプライバシーの問題と向き合わざるを得ないと思います。その解決策が今回の「Sienna」であるかどうかは未だ不明ですが、こういったサービスについても着目していこうと思います。
◆ まとめ 今回はプライバシーとDeFiについてみてきました。さまざまなニーズを検討しながら、次はどの銘柄に資金がやってくるのかゆったりと検討しながら投資していきたいと思います。
イーサリアムを保有。取引はなし。700円の含み益。
資産額は1万6921円。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
仮想通貨は、ほぼすべてがブロックチェーンで取引が公開されており、ウォレットアドレスを知っていれば資産額を知ることができます。そのため、ビットコイン(BTC)の考案者であるsatoshinakamoto氏が保有すると言われているアドレスの一部も多くの人が認知しており、その一つには約8万BTC(4800億円規模)が入っていることがわかります。もっとも、同氏は発行量の約5%となる100万BTCを保有していると言われています。
さて、このビットコインを引き出すには、秘密鍵を知ることや、ウォレットにアクセスする必要があります。パスワードは、何桁なのか、どういう文字列かも分かりません。しかし、銀行口座にあるお金を引き出すには、たった4ケタの数字の組み合わせです。
どちらのほうが安全だと思いますか?
保有する暗号通貨 イーサリアム
前週からの損益 プラス700円
10月8日現在 1万6921円
ビットコイン、「勝つ」ために一たん売却 (職業大学校 さっちんさん)
みなさん、おはようございます。さっちんです。
今週(10月4日週)は1060円の利益となりました。ビットコインが好調で、4日時点で1万24420円だった総資産が、1週間で1万3502円になっていました。順調に上がってきていますが、いったんここで売却しました。
おそらく今後も上昇し続けるとは思いますが、1位に近づくためにはここで売却し、下落する可能性に賭けてもいいかなと考えたためです。
資産的にはプラスになっています。結局、投機や投資はマイナスになっていなければいいのですが、ここは、ひと勝負いきます。
今週は地震があって自分が小学生の時に起きた東日本大震災を少し思い出しました。あの時はわからなかった地震の恐怖も今ならわかるような気がしました。地震が起きていたとき、寮の窓の建付けが微妙で押さえていました。あとから「うわー、危ないな...」なんて思って反省しました。
さて、ニュースの方は岸田文雄首相が金融所得課税の強化について「当面は触れることは考えていないと」答えたことにほっとしているところです。財務省が令和元年度決済税収について発表されていますが、コロナ禍の影響で消費が減っていることは明白です。追い討ちで税金をあげては基本的にマイナス方面にしか傾かないと思います。
税収の8割は所得税、消費税、法人税です。今税金をあげるより緩和して経済を戻すのに務めた方がいい方向に傾きそうな気もしますが、自分は専門家ではないので正直どちらが正解かはわかりません。わかる方がいたら詳しく知りたいですね。
では、また来週!
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
金融所得課税は、業界団体の反対が多数予想されていたことから、もともと実現不可能に近い増税案でした。筆者でもわかるようなことなので、当然、岸田文雄首相周辺も認知していたはずなのですが、何か立ち回りの悪さを感じざるを得ない動きでした。
緩和か増税かということですが、中央銀行が金融を緩和している時に消費税増税をするような先進国は日本くらいではないでしょうか。その結果、いつまで経っても景気が鈍いままという事態に陥っているのだと筆者は感じています。自転車を漕ぐ時に、アクセルを軽く(緩和)しながら、ブレーキを掛ける(増税)とどうなるのか。ふつうはそんなことしないのですが、日本の経済政策はそれをやっているのだと感じます。
前週からの損益 プラス1060円
9月24日現在 1万2060円
ビットコイン高騰に乗った!(同志社大学 しがないトレーダーさん)
◆ 今週(10月4日週)の注目ニュース 今週は、ビットコイン(BTC)が高騰した。9月、一時4万ドルを切っていたビットコインだが、10月に入り大幅な高騰を見せている。現在(10月10日)日本円で610万円ほどとなっている。
ビットコインが高騰した背景には、大口の取引があった。データ分析企業CryptoQuantのKi氏はビットコインの現物市場で、5分間に16億ドルもの買いが発生したと報告している。この件については、たくさんの憶測が飛び交っているが、暗号通貨全体にプラスの素材になったと考える。
9月13日に481万4150円で買ったビットコインはホールド(保有)している。一時期は、マイナスになっていたが、現在ビットコインが610万円ほどであることから、良いタイミングで買えたと考える。
◆ 今後の戦略 今後も価格は上がると考えるので、ビットコインを持ち続けようと考える。
2614円の含み益 (前週比プラス1740円)。
0.002 BTC保有
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
ビットコインの1日の売買代金はおよそ4兆円程度です。24で割ると約1600億円ですから、1時間の売買代金に相当する買いが5分間で起こったことになります。なかなかのインパクトですね。もっとも、3~5月には1日の売買代金は7兆円あり、ピーク時には10兆円を超えてきました。そこから考えると、まだまだ少ないため、相場のピークはまだ先であると考えることもできます。
400万円台のビットコインを握り続けるのは素晴らしい握力ですね。いくらで、何があったらクローズするのか楽しみにしています。
保有する暗号通貨 ビットコイン
前週からの損益 プラス1740円
9月24日現在 1万2587円
◆ 大学対抗 1万円からはじめる暗号通貨バトルのルール学生投資連合USIC
・元本は1万円です。
・投資する暗号通貨の選定は自由です。ただし、国内で購入できる暗号通貨に限ります。
・レバレッジは、かけられません。
・20%を超えて下げた場合は、強制的に取引を停止(ロスカット)します。
・元本割れは1回まで。リベンジ(再投資)可能ですが、2度、資産(合計で2万円分)を失った場合は、その時点でリタイアとなります。
・順位は、11月26日時点の運用損益で決めます。
「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
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