2022年のデジタル人民元発行に向けた引き締め?
また、今回の規制では「仮想通貨が伝統的な通貨と同じように流通することがあってはならない」と主張しています。
2022年に発行予定の、デジタル人民元(CBDC)を意識した文章であることが見て取れます。CBDCの導入を行っている国はまだありません。そのため、うまくいけば、中国は世界で初めてCBODを導入した大国となり、先進国よりもリードした立場になります。
さらに国の全取引が、CBDCの中央台帳で管理できれば、中国人民銀行は資金の流れをより細かく把握でき、またプログラムベースで管理できるようになります。
◆ 外国人観光客もCBDCが使えるようにCBDCは外国人観光客でも、制限額まで使えるとしています。たとえば入国する前のフライト中に、CBDCのアプリをインストールしておき、入国後に両替ナシでスムーズに支払いができるようになるなど、私たちにとってもメリットになりそうです。
2022年2月に開催予定の北京冬季オリンピックに向けて、CBDCの本格的な導入は始まったようです。
東京でも、オリンピックに向けて導入しようとしたモノはたくさんありました。記憶に残っているのは、2015年に安倍晋三首相(当時)が「2020年の東京には自動運転車がきっと走り回っている。ぜひ見に来てほしい」とアピールしていたことです。念ながら、それは導入できませんでした。
参考リンク:「安倍晋三首相 東京五輪までに『自動運転車』普及 科学技術のフォーラムで」(2015年10月4日付 産経新聞)
中国は、ほぼすべての観光客が使うであろう現地通貨をデジタルにし、驚きと感動を届ける「おもてなし」をしようとしているのかもしれません。
(ひろぴー)