「ストレス減少、仕事もバッチリ!」ただ、医学研究でわかった「完全リモート」がオススメできないワケ?

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具合が悪いのに出勤する人で数十兆円の経済損失

   これはいったい、どういうわけだろうか――。J‐CASTニュース会社ウォッチ編集部は、今回の研究結果についてチームリーダーである東京医科大学の志村哲祥兼任講師(38歳)に話を聞いた。

   ――リモートワークにすると、ストレスが減る要因には、どういう理由が考えられるでしょうか。

   志村哲祥さん「この研究の分析をさらに進めた結果では、未発表ですが、平日の睡眠時間を確保できること、通勤のストレスが緩和されること、職場での対人関係のストレスが減ること、プライベートの時間が取れるようになることなどが主な要因でストレスが軽減することが示唆されています」

   ――ストレスが減る理由はわかりましたが、それが生産性にまでかかわるのはなぜでしょうか?

   志村哲祥さん「産業医学の面で注目されている『プレゼンティーイズム』(presenteeism)という言葉があります。日本語では『疾病就業』と訳されます。頭痛や腰痛、生理痛、胃腸の痛み、軽度のうつ、花粉症といった、つらくても無理をすれば出社できる程度の心身の不調のせいで、本人の生産性が本来よりも低下してしまうことを意味する言葉です。

   プレゼンティーイズムによる経済の損失額はかなり大きく、日本全体では少なくとも数十兆円に及ぶという試算もあります。そして精神面での不調が非常に大きく影響することが明らかとなっています。メンタルケアが結果的にプレゼンティーイズムを改善させうるのです」

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