さまざまな指標を通じてその先を展望する
抗体カクテルによる大きなアップサイドが見込めないとしても、中外製薬は他の製薬会社と比べて魅力的な部分がたくさんあります。たとえば、中外製薬の販管比率の低さや営業利益率の高さなどです。
中外製薬が製薬会社の中でも低コストで広告費や人件費を抑え、利益率を高められているのは親会社であるロシュ社の後ろ盾が大きいと考えられています。ロシュとの連携のもと、営業拠点や工場の統廃合で余剰資産を圧縮するなどして販管費を減らしたり、対象者が増えたり、第3段階の治験の海外分をロシュ社に委託することで研究開発費の効率化を行っているようです。
懸念材料として、2021年通期売上収益見込みの約1割に相当する、ヘムライブラのロイヤルティー収入の減少などがありますが、新薬開発のための工場を増設したり、新しい研究所を新設するなど今後成長を続けていくための投資は惜しみなく行われています。
2020年と比べて、今年の通期見通しはやや成長性に欠けますが、過去5年の決算と財務基盤の強さから、新たな新薬を開発し、さらなる成長を目指していける企業だと考えています。
短期での下げ幅も限定的であると考えたため、9月30日の終値4103円で100株購入したいと思います。
中外製薬(4519)
年初来高値(2021年1月12日) 6435円
年初来安値(2021年5月13日) 3898円
購入時の株価(2021年9月30日) 4103円
取得株数 100株
北海道大学 とがぴ
北海道大学工学部3年。新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに投資を始め、現在は米国株に幅広く投資している。趣味はYouTube鑑賞で米エンゼルスの大谷翔平選手の活躍をハイライトで見るのが毎朝の日課。今まで投資研究会で培ってきた知識や経験を活かせるように頑張ります!埼玉県出身。