東京株式市場の日経平均株価が大きく下落するなか、暗号通貨市場は大きく上昇した。明治大学の城正人さんは、「上昇基調に反転したものと考えます」と、イーサリアム(ETH)を保有し続けることに。短期トレードとの組み合わせで攻める戦略のようだ。
職業能力開発総合大学校のさっちんは、株価暴落に不安を隠さないものの、暗号通貨市場の上昇に「1週間ガマンして待つだけでプラスに傾きました」と喜ぶ。ただ、乱高下の激しい相場に、「四六時中見ていたら胃に穴が空きそうだなと思った」と漏らす。
同志社大学のしがないトレーダーさんはちょっと、いっぷく。取引をお休みしたが、保有するビットコインで含み益を得た。3大学がそろってプラスを確保した。
株価下落を横目に暗号通貨は大きく上昇!(明治大学 城正人さん)
今週(9月27日週)の株式市場は、どうやら大きく下落基調となっているようですが、暗号通貨市場は大きな上昇を見せました。チャートは、これまで高値の切り下がりの形で下げ続けていましたが、その上値を突破し上昇基調に反転したものと考えます。
戦略としては、このままイーサリアム(ETH)を保有し続け、残りの資金は短期のトレードを行う方針で継続しようと思います。
◆ 仮想通貨ウォレットについて私は仮想通貨の保管にメタマスクというウェブウォレットを利用しています。今回は、どのように仮想通貨ウォレットのセキュリティが守られているのかを、秘密鍵、公開鍵、イーサリアムアドレスの関係からまとめてみたいと思います。
まず、ウォレットとは仮想通貨の保管場所です。ビットコインのウォレットなど、さまざまな仕組みのウォレットも存在しますが、ここではイーサリアムのウォレットについてフォーカスしていきます。
主なウォレットの種類としては、
o ハードウェアウォレット
o ペーパーウォレット
o ウェブウォレット
があります。
ハードウェアウォレットやペーパーウォレットはインターネットから切断して物理的な場所に保管することから「コールドウォレット」とよばれます。一方、ウェブサイトに接続して直接利用できたりするなど、インターネットに繋がれているため手軽に扱うことができるウェブウォレットなどは「ホットウォレット」と呼ばれます。
セキュリティを重視するならコールドウォレット、利便性を重視するならホットウォレットを利用といったところでしょうか。
さて、本題。秘密鍵と公開鍵とアドレスの関係についてです。じつは下図のように、秘密鍵から公開鍵が生成され、公開鍵からアドレスが生成されるという関係になっています。
ここで重要な点は、秘密鍵から公開鍵、そして公開鍵からアドレスを生成するのは、決まった数式に値を代入し計算するだけであるため、非常に簡単です。その一方で、アドレスから公開鍵を、公開鍵から秘密鍵を生成、計算することは非常に困難で事実上不可能であるというのが特徴です。
つまり、暗号通貨は数学によってセキュリティが担保されているといえます。私のような文系人間は「数学」と聞いただけで逃げ出してしまいますから、そのセキュリティの堅牢さにも頷けます。
結論としては、ウォレットに仮想通貨を保存する際は、絶対にウォレットの秘密鍵を紛失、漏洩してはなりませんよ、ということです。ウォレットの秘密鍵が漏洩してしまうことは、資産を奪われてしまうことを意味します。 銀行や証券会社のように暗証番号を忘れた、再発行してくれなどとサポートデスクに駆け込むことも、盗難にあった相手の口座を凍結してくれなどと求めることもできません。
しかし、自分の資産を自分だけが管理することが可能で、他のいかなる権力にも影響を受けないという点については大きなメリットであると考えます。
◆ まとめ今回は秘密鍵と公開鍵とアドレスの関係について見てきました。恥ずかしながら、秘密鍵の保存が不完全で、アカウントのひとつを紛失したという経験があります。とても悔しいです。みなさんは必ず、必ず64ケタの秘密鍵すべてを記録したか複数回確認しましょう。
今週は、取引なし。
総資産は、イーサリアム(0.035ETH=1万3300円)、現金2921円で、合計1万6221円。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
2015年あたりにリップルを買った人が秘密鍵をなくして数百万円を紛失したという話は、掃いて捨てるほど聞いてきた話です。それほど、秘密鍵の管理は大事なのですが、秘密鍵を忘れていても取り出す技術があり、成功報酬として半分をもらうという仕事をしている人も何人か見たことがあります。
なお都市伝説レベルですが、フェイスブックのアイデアを出し、アメリカで仮想通貨交換業者ジェミニ(Gemini)などの創業者であるウィンクルボス兄弟は、秘密鍵のQRコードを4分割し、大手4大銀行の金庫に保管しているそうです。
保有する暗号通貨 イーサリアム
前週からの損益 プラス1575円
10月1日現在 1万6221円
1週間のガマンでプラスに傾く(職業大学校 さっちん)
みなさん、おはようございます。さっちんです。
今週(9月27日週)は1614円の利益となりました。経緯は、27日時点で9386円だったビットコインが、1週間で1万1000円になっていました。研究が忙しく、相場をあまり見ていなくて、久しぶりに見たらなんか以前より値段が上昇していて??? ってなりました。
復帰までもう少し時間がかかるかなと考えていたのですが、良い意味で予想と外れました。
先週、価格の暴落によって目の前が真っ暗になりました。しかし、1週間ガマンして待つだけでプラスに傾きました。これを四六時中見ていたら胃に穴が空きそうだなと思いました。
さて、暗号資産も乱高下が激しいですが、今週はその他の金融市場も荒れました。米ニューヨーク株式市場では、ダウ平均株価が一時、前週末比500ドル以上値下がりしました。 これを受けて東京株式市場では、日経平均株価が一時900円超の大幅下落となり、2万8000円台を割り込みました。
原因としては中国の不動産大手、恒大集団の問題が尾を引いていると考えられています。また、岸田文雄首相が金融所得税の見直しを検討していることなどが、日本の株価に大きな影響を及ぼしています。これから社会に出て働く身としては所得税や住民税が高くなるのは不安になるものです。
格差社会といわれてはいますが、データを見る限り格差の原因は、自分が考えていたのよりだいぶ違う方向でした。今までは富を持っている人が独占しているのでは? と考えていました。しかし、全体を見てみると所得格差の要因は高齢化が大きいことが示されています。また、非正規雇用の拡大も問題になっています。賃金の安定は貧乏大学生の自分としては最重要だと思います。「明日食べるために働く」のであれば、投資なんて頭にも浮かばないだろうし、いっぱいいっぱいになって他人に目をむけることですらできなくなってしまいます。
今後、人口も減り、非正規雇用が増えていけば、どんどん株価は下がるのは必然ですし、お金も回らなくなっていきます。
参考リンク:「日本の所得格差の動向と政策対応のあり方について」(2020年7月 独立行政法人経済産業研究所/RIETI 上席研究員 井上誠一郎)さて、我々はどうしていったらいいのでしょうか――。
では、また来週!
◆ 児山将のワンポイントアドバイス「岸田ショック」が日本の株式市場を襲うなか、ビットコインは470万円台から530万円台まで大きく上昇しました。週前半には、中国の内モンゴル州で1万台以上のマイニング機器が押収され、バイナンスがシンガポールでのサービスを実質停止するという悪材料がありました。相場はやや弱含んだものの、株式市場の急落との相関は弱く、じり安の展開でした。10月1日に、FRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長が「仮想通貨を禁止するつもりはない」と発言し、相場は急騰しました。ここまで浸透しているなかで禁止するという選択肢は元々考えられませんが、世界一金融市場を動かす発言力を持つ要人の言葉は大きいのだと実感しました。
一方でステーブルコインに関しては規制の必要性を強調しており、「デジタルドルを発行すればステーブルコインや暗号資産は必要ない」と発言しています。
保有する暗号通貨 ビットコイン
前週からの損益 プラス1614円
9月24日現在 1万2442円
今週はお休みします(同志社大学 しがないトレーダーさん)
今週(9月27日週)は、平安神宮で茶会があったため、お休みさせていただきます。
ただ、含み益があり、前週から899円プラスになっています。
保有する暗号通貨 ビットコイン
前週からの損益 プラス899円
10月1日現在 1万874円
◆ 大学対抗 1万円からはじめる暗号通貨バトルのルール学生投資連合USIC
・元本は1万円です。
・投資する暗号通貨の選定は自由です。ただし、国内で購入できる暗号通貨に限ります。
・レバレッジは、かけられません。
・20%を超えて下げた場合は、強制的に取引を停止(ロスカット)します。
・元本割れは1回まで。リベンジ(再投資)可能ですが、2度、資産(合計で2万円分)を失った場合は、その時点でリタイアとなります。
・順位は、11月26日時点の運用損益で決めます。
「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
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