オンラインは若者と販売店を結び付ける橋渡しの役目
J-CASTニュース会社ウォッチ編集部が、ホンダ本社広報部の担当者に聞いた。
――今回のオンライン販売は、主にジェネレーションZ((1990年代半ばから2000年代前半生まれの世代))を対象にしているといいますが、年配者でスマートフォンが得意ではない世代は、今後ホンダのクルマを買う時はどうしたらよいのでしょうか。
広報担当者「引き続き販売店のHonda Cars(ホンダカーズ)に足を運んで、従来どおり購入していただきたいと思います。今まで販売店に来なかった層をオンラインで取り込んで、クルマを買っていただくために始めるわけですから、ターゲットはZ世代がメインです。また、家が遠くて販売店に来られない人や、新型コロナウイルスが怖くて対面販売が苦手の人なども対象です。
オンライン販売を始めるからといって、販売店の数を減らすわけではまったくありません。『ディーラーの仕事がなくなるのではないか』という声がありますが、納車や修理・点検のサービスは販売店が担います。むしろ、オンラインによって、こういったお客様と販売店を結び付ける橋渡しの役目と考えています」
――クルマを購入するのは通販で電気製品を買うのとはわけが違います。実際に現物に触れてみたい、試乗して運転しやすいかどうかを確かめてから購入を決めたいという人がとても多いです。試乗したいという人は、どうしたらよいのですか。
広報担当者「ホンダの系列に会員制のホンダ車レンタカーサービスの『EveryGo』(エブリゴー)があります。また、ホンダの中古車を最短で1か月から利用できるサブスクリプションサービスの『Hondaマンスリーオーナー』もあります。試乗したいお客様は『Honda On』を通じて、その二つにオンラインで会員登録をしていただくと、活用することができます。会員登録をしていただくと、割引クーポン券を差し上げます」
――けっこう面倒くさいですね。
広報担当者「『EveryGo』は、NPCなどのコインパーキングに置いていますから、そこで試乗することもできます」
――「オンラインで新車購入」と銘打っていますが、「サブスクリプション」(定額課金)という形です。NHKや朝日新聞(10月5日付)も「リースで新車を販売する」と書いています。インターネット上では、「なんだ、リースか。レンタルと同じじゃないか。一括購入じゃないのか?」という疑問の声もあがっています。
広報担当者「確かに10月4日スタート時点では、月額のお支払いという形です。今後は従来どおりの一括キャッシュや分割ローンなど、購入方法の選択肢を広げていく考えです。今回はなかなかクルマを購入していただけないZ世代に、まずは気楽にクルマの購入を考えていただくために、サブスクリプションの手軽さをアピールしました。サブスクリプションの良いところは、気に入らなければいつでもやめられるということです」
――オンラインだと最初から試乗がしにくいから、乗ってみてやめたくなった場合のことも考えたのですか。
広報担当者「そういう面も考慮に入れました」