最先端の「光技術」を有する浜松ホトニクスに注目!(北海道大学 とがぴさん)【企業分析バトル】

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   今回は光技術を応用し、さまざまな製品を設計・開発している、東証1部に上場する浜松ホトニクス(6965)という企業を、分析していきたいと思います。

   光技術というとあまり馴染みがないかもしれませんが、LEDやレーザーなどの発光デバイス、光電子増倍管やフォトダイオードなどの受光デバイスが光技術を用いた製品になります。私たちがよく目にするLED以外にも、ヘルスケア、宇宙、自動車に至るまでさまざまな分野で光技術が用いられているのです。

  • 光技術の浜松ホトニクスに注目する!(写真はイメージ)
    光技術の浜松ホトニクスに注目する!(写真はイメージ)
  • 光技術の浜松ホトニクスに注目する!(写真はイメージ)

光に特化したニッチな製品が特徴的

   浜松ホトニクスの事業は電子管事業、光半導体事業、画像計測機器事業、その他事業の4つから構成されており、2020年9月期の売上高は前年同期比マイナス3.9%の1402億5100万円、営業利益は前年同期比マイナス14.4%の217億5200万円となっています。

   その売上高のうちそれぞれの事業が占める割合は以下のようになっており、光半導体事業と電子管事業が業績をけん引していることがわかります。

2020年9月期有価証券報告書より筆者作成
2020年9月期有価証券報告書より筆者作成

   これらの光デバイスは宇宙、通信、医療、バイオ、半導体などの分野で応用されており、それらの分野では必要不可欠な存在になっています。光電子倍増管の世界シェアは90%とで、ニュートリノの研究やXMASS実験など全世界の高エネルギー・素粒子実験に実績持っています。

   また、血液検査センサーでも世界1位のシェアを獲得しており、ニッチトップの典型的な企業と言えるでしょう。日本の売上高は全体の30%程度なのでグローバルに会社の技術が評価されている会社です。

2020年統合報告書より引用
2020年統合報告書より引用

磐石な事業であるがゆえ割高に取引されている

   先ほども紹介したように浜松ホトニクスの製品は、宇宙、通信、医療、バイオ、半導体などさまざまな分野で使用されおり、各分野で替えの効かない高い技術を提供しています。それゆえに今後の成長性、足元の業績も底堅く推移すると思われますが、その分株価は比較的割高に取引されています。

   現在執筆中の株価では1株あたり6950円となっており、予想PER(株価収益率)は52.2倍となっています。安くなったら仕込みたいですが、今の水準だとやや買うのを躊躇してしまう金額です。

   筆者も工学部に在籍しているため、光技術の可能性、面白さに関しては重々理解しているつもりですが、直近のFOMC(米連邦公開市場委員会)などのイベント、中国の恒大集団のデフォルトリスクなどで一たん相場が荒れるかもしれません。長期的に面白い企業であることに変わりありませんが、11月に向けて短期で利益を得られるかというと難しい部分があると思うので、今回は買いを見送りたいと思います。もう少し株価が下がり、過去のトレンドラインを割らないことを確認してから買いを検討したいと思います。

浜松ホトニクス(6965)
年初来高値(2021年9月27日) 7320円
年初来安値(2021年1月4日)  5770円
直近の株価(2021年10月4日) 6680円
取得は見送り

北海道大学 とがぴ
北海道大学工学部3年。新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに投資を始め、現在は米国株に幅広く投資している。趣味はYouTube鑑賞で米エンゼルスの大谷翔平選手の活躍をハイライトで見るのが毎朝の日課。今まで投資研究会で培ってきた知識や経験を活かせるように頑張ります!
埼玉県出身。
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