東京外国為替市場 根強い米国のテーパリング観測
ドル・円予想レンジ:1ドル=110円00銭~112円00銭
2021年10月1日(金)終値 111円05銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルが堅調な動きとなりそうだ。
前週のドル円相場は、ドルが「行って来い」の展開となった。米国の量的緩和の縮小(テーパリング)観測が強まり、米長期金利も6月中旬以来となる1.56%まで上昇したことから、ドルは一時1円=112円台前半まで上昇した。しかし、米国連邦政府の債務上限問題が嫌気され、ドルは再び1ドル=111円台前半まで下落した。
今週のドル円相場は、ドルが堅調な動きとなりそうだ。米国連邦政府の債務上限問題や中国・恒大集団の資金繰り問題が、ドル上昇の重しとなっているが、米国の量的緩和の縮小観測は強く、米国の長期金利も上昇しやすい地合いにあり、ドルの下支えとなっている。
米国の経済指標が市場予想を上回るようであれば、ドルは上値を試す展開となるだろう。
経済指標は、国内では、7日に8月の景気動向指数、8日にオプション取引に係る特別清算指数(SQ)算出、8月の家計調査、9月の景気ウォッチャー調査などが予定されている。
海外では、5日に米国の8月の貿易収支と9月のISM非製造業景況指数、6日に米国の9月のADP雇用統計、8日に米国の9月雇用統計などが予定されている。
(鷲尾香一)