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英ポンドで明暗、勝った北大に損切りした明大 専修大はカナダドルで勝ち!(第18節)【FX大学対抗戦 Aグループ】

   今週(2021年9月20日週)は英ポンドで明暗を分けた。北海道大学の上田晃史さんは、うまくプラスを確保して「ホッとした」ものの、「チャートに弱さがあるとすぐに利益を確定してしまう」と、悔しがる。もっと利益を得られたという。

   一方の明治大学の佐野海斗さんは、米英の政策金利の発表にタイミングを合わせて取引したが、せっかく米ドルで得たプラスを、ポンド円で減らしてしまった。

   専修大学のめがねちゃんさんは、カナダドル円を買いで入り、早めに利益を確定。プラスを得たものの、「結果的に、適切な場所ではなかった」と反省する。慶応義塾大学のトリオネアさんは、多忙のため取引はお休みした。

  • 北海道大学が大勝! 明治大学と専修大学もウハウハ
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「うまいこと利益が出た」(北海道大学 上田晃史さん)

◆振り返り(9月20日~25日)

   上表が今週(9月20日週)の取引内容です。

   自民党総裁選が近づき、徐々に気温が低くなって、いよいよ秋という感じですね。みなさま、いかがお過ごしでしょうか。食欲の秋ともいわれていますが、私は読書の秋にしたいと思っています。

   それでは、9月20日週の取引結果ですが、英ポンド円の取引でプラス11万9850円となり最終残高は123万9089円と順調に残高が伸びています。9月25日に売り注文を入れた取引は、利益を確定していないので、損益の計算から除いています。現在、こちらは持ち越しで1万円ほどの損失となっています。

   20日週に、実質的に取引したのは1回だけで、うまいこと利益が出たのでホッとしています。しかし、その後のポンド円チャートの展開を見ると円高方向に進んだので、ガチホ(長期で保有する)し続けていればもっと利益を出すことができました。チャートに弱さがあるとすぐに利益を確定してしまうのが、私のトレードの弱さだと再び認識させられました。往々にして勝つトレードをする人は、利益を伸ばしてすぐに損切りするそうなので、もう少し自分のリスク許容度と相談して完全にトレンドが変わるまでは持っていても良いのかもしれません(どういっても結果論になるので難しいです......)。

   この週のポンド円のチャートは9月20日~21日で下げて、22日~25日で上げてくる展開でした。上表の取引は、上げ局面でしか取れておらず、じつはかなり惜しいことをしていました。

   9月20日に下げトレンドに変わったと思い、一時的な反発狙いの150.819で売りポジション指値を入れていたのですが、150.789までしか上がりませんでした。そのため、結局は決済されることはなく、機会損失は15万円以上にもなりました。

   一気に追いつけるチャンスだっただけに、かなり悔しい思いです。方向性は合っているが最大限活かすことができなかった週となりました。来週以降も比較的大局で見たチャートを意識してトレードをしていきたいです。

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
ポンド円での利食いの早さと機会損失を悔やまれていますが、その後の英ポンド円は152円の半ばまで上昇。テーパリング(量的緩和の縮小)開始を11月で織り込みにいく長期金利の上昇がドル円を押し上げ、英ポンド円も強含みました。
利益確定のタイミングを今後の取引につなげるために調整することはもちろん良いことなのですが、取引を後悔することは悪影響になる場合が多くあります。悔しい気持ちが、取引回数を増やし、本来と違う場面でエントリーし、利食いも遅くなりがちのため、これがリスクを広げる傾向になります。退場してしまう多くのトレーダーは、感情に流される取引をしてしまうことですから、割り切った取引が望ましいかと思います。

前週からの損益  プラス11万9850円
9月24日現在      123万9089円

北海道大学 上田晃史(うえだ あきふみ)
北海道大学 上田晃史(うえだ あきふみ)
北海道大学農学部2年。北海道学生投資研究会に所属。趣味はHiphopに登山、読書。高校1年で株取引のゲームを学校で行い、そのおもしろさにハマる。大学に入学後、自己資金で株式投資を始めて、ちょうど1年。現在は主にバリュー株投資と決算プレーを行う。ただ、FXはデモトレードのみの初心者。
大阪府出身。

米ドルで勝つには勝ったが......(明治大学 佐野快斗さん)

◆ 今週の相場(9月20日~24日)

今週は22日に米FOMC(米連邦公開市場委員会)政策金利、23日にBOE(イングランド銀行=英中央銀行)で政策金利が発表された。また、日本は20日、23日が祝日で、特にFOMCやBOE政策金利明けの23日は注意する必要があった。

・FOMC政策金利
JETRO(日本貿易振興機構)のビジネス短信によれば、FRB(米国連邦準備制度理事会)は、政策金利の誘導目標を0.00%~0.25%と金融政策の現状維持と、量的緩和策の現状維持を全会一致で決定した。

   声明文では回復ペースに言及し、新型コロナウイルスの再拡大への懸念を示した。また、利上げ時期に関しては2022年度末までの利上げを見込む参加者が増え、2022年中の利上げの可能性が高まった。パウエル議長は利上げ時期に関して、労働市場の状況と2022年のインフレ率などを加味して判断すると話した。ドル円は、23日3時からの1時間足で最高値109.891円、最低値109.501円の下ひげが長い陽線を付けた。その後は右肩上がりに上昇し、週の閉めには110.700円を超えた。利上げ時期が近くなってきているため、しばらく円安方向へ向かうか。

・BOE政策金利
Bloombergによれば、BOEは政策金利を0.1%に据え置くことに決定した。しかし、インフレ率が4%を超えるとの見通しもあり、市場の利上げ予想は2022年2月に0.25%に上昇、追加の利上げは同年8月に前倒しされた。インフレ率は現状中央銀行の許容範囲である3%を超えており、早期利上げの根拠を強めることとなった。

   ポンド円は23日20時からの1時間足で最高値150.956円、最低値150.138円の実体の大きい陽線を付け、その後は151.500円あたりまで上昇し横に動いている。

◆ 今週のトレード
・米ドル円
FOMCの発表前に、1ドル=109.500円で5lotロング(買い)エントリー。110.000円で決済。プラス2万5000円。結果としてプラスではあるが、もう少し我慢強く持つか、半分だけ決済するなど利益を伸ばしにいったほうが良かったか。
・ポンド円
政策金利発表後の反発を狙い1ポンド=151.000円で5lotショート(売り)エントリー。151.100円で損切り。マイナス5000円。これは、キリのいい数字なら反発するだろうというバイアスが良くなかったのかもしれない。

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
英金融政策委員会(MPC)では、債券買い入れ枠の据え置き決定が7対2の票割れとなりました。反対票を投じた2名(前回は1名)が8400億ポンド(現在は8750億ポンド)への減額を主張。また議事要旨では、一部の展開は緩やかな引き締めを行うべきとされていました。タカ派のアドバイザーが就任したことも影響しているのかもしれません。また、ラムズデン副総裁が資産購入を可及的速やかに終了させるという主張もあり英ポンドが強含むこととなりました。
第3四半期の経済見通しは下方修正したものの、金融引き締め方向に着実に動いています。ただ米長期金利の上昇がドル高を招いており、英ポンド円はドル円とポンドドルの綱引きのため、方向性が出づらい相場となりそうです。

前週からの損益    プラス2万円
9月24日現在    150万3278円

明治大学 佐野快斗(さの かいと)
明治大学 佐野快斗(さの かいと)
明治大学文学部2年 所属サークル:明治大学Break outs!

だらだらのレンジ相場はイヤ(専修大学 めがねちゃん)

   こんにちは、めがねちゃんです!

   今週は個人的に動きがよくわからない相場でした。ここを割れたらトレンドが発生するだろうっていうレジサポライン(高値を抑える抵抗線/レジスタンスラインと安値を支える支持線/サポートラインの水平線)がいくつかあるんですけど、そこをタッチした瞬間横バイではなく反発してエントリーできませんでした。

   ファンダメンタル的に何かあったのか、振ってから下がるのか読めなくて、リバ取(反動/リバウンドを狙いにいくこと)することができませんでした。また、このまま横バイが続くと、トレンドではなく、だらだらとレンジ相場が続きそうでイヤです。

   ということで、今週は自分の監視足を下げて取引しました。CAD/JPY(カナダドル円)を買いで入りました。根拠はレジサポラインを1時間足で2回反発していることと、Wボトムを作っていたことです。

   利益確定目標はいくつかあったのですが、エントリーが遅かったことと、ポジション持った時は下目線でいたため、早めに利益確定しました。プラス2万3000円。ただ、結果的に一番高い利益確定目標まで伸びていたので、適切な場所ではありませんでした。

   最近はガチャガチャトレードをしてしまったり、Wボトムという知識を持っていても適切に使えなかったりして、悔しい思いをすることが多いです。私は手持ちの手法が少なくエントリー回数が少ないため、一つひとつの手法の精度をもっと上げていきたいです。

   取引していて思ったのですが、「Wボトム」といっても開き具合や場面によって利益確定目標が変わるのかと疑問に思いました。ただ、止まっているチャートだと結果論になってしまいそうなので、これから取引していく中で見ていきたいと思います。

   トレンド、チャートパターン以外でエントリーする方法ってあるのでしょうか? それとも、リスクを許容してLOT(取引通貨量)計算しなおしてエントリーするべきなのでしょうか?

   この2つで迷っています。FXのチャートに関する知識が少しついてきたので、資金管理などのうまい立ち回り方法を探していきたいです。

   獲得利益は、プラス23pips。資産合計は145万7485円。

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
「よくわからない相場」と感じるのは、ドル高が目立ったからでしょう。どういうことかというと、ドルが強いとドル円は上昇、ユーロドルやポンドドルは下落することになります。そうなると、掛け算通貨のクロス円はそれぞれの上げ下げに引っ張られることになり、不規則であったりテクニカル的にきれいでない相場になりやすくなります。それが、「よくわからない相場」の正体の一つではないでしょうか。そのため、こういった相場ではドル円のみ取引するほうがわかりやすいでしょう。
また、世界一取引される通貨ペアであるユーロドルの節目を見ながら、前日の安値を更新するとドル円も上昇するのではないか? と見通しを立てることもできますよ。

前週からの損益  プラス2万3000円
9月24日現在     145万7485円

専修大学 めがねちゃん
専修大学 めがねちゃん
頑張ります! よろしくお願いします。

◆ 多忙のため、取引できませんでした(慶應義塾大学 トリオネアさん)

前週からの損益    プラス・マイナスゼロ
9月24日現在        110万5057円

慶応義塾大学 トリオネア
慶応義塾大学 トリオネア
慶應義塾大学商学部3年、神奈川県出身。FX自体を知ったのは約3年前。尊敬するトレーダーの方の某ブログを見てから真剣にFXに取り組み始め、実際の取引歴は1年半ぐらいの初心者。今回のFX大学対抗戦での目標は、利益率100%の200万円! 口だけ番長にならないよう頑張ります!(笑)
◆100万円増額計画 FX大学対抗戦のルール
・元本100万円のデモトレードです。
・通貨ペアはクロス円取引とします。
・レバレッジは25倍を上限(法令に基づく上限)とします。
・取引の過程で資産が「ゼロ」(元本割れ)になった場合は、その時点でリタイアとなります。
・順位は、11月26日時点の運用損益で決めます。
学生投資連合USIC

「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
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