再燃する人手不足にどう対応? ウィズコロナ時代の繁盛する飲食店はDXで進化する

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DX化で従業員と顧客の満足度をアップする

   ホットペッパーグルメ外食総研が今年6月に全国の飲食店経営者と役員を対象に実施したDX(デジタルトランスフォーメーション)に関するアンケートで、「コロナ禍前後における、抱えている経営課題」についてヒアリングしたところ、コロナ禍前後で数値に大きな変化があったのは、「人材不足への対応」(10.7ポイント減少)、「顧客満足度」(6.8ポイント減少)、「労働時間の短縮」(6.2ポイント増加)、「従業員のモチベーションアップ」 (5.5ポイント増加)」となった。

   一時的な人手不足の緩和で、従業員の採用や働き方が経営課題の優先度から下がっているものの、社会的には働き方の課題への優先度は上がっている。同社は、「コロナ禍後、人手不足が再燃してきた場合に備え、従業員体験価値(EX)を打ち出していく必要がある」と指摘している。

―― これからの飲食店経営のスタイルを、どのようにみていますか。

竹田さん「人口は減少局面、経済もマイナス成長。従来の人手に頼る方法では成長できなくなりました。いろんなことが真逆の局面になったのです。DXによって、『お客様にとっての付加価値』のCX(カスタマーエクスペリエンス=顧客体験価値)と『従業員にとっての体験価値』EX(エンプロイーエクスペリエンス=従業員体験価値)をどのように上げていくのか。それらを研ぎ澄ましていくことに外食産業復興のカギがあると思いますし、産業としての大改革を進めていかなければならない。それがコロナ禍後、産業が大きく成長するチャンスになると思います」

―― 変革への意思決定で、どんな課題が出てくるのでしょうか。

竹田さん「DXなどのテクノロジーの導入や業態転換などの意思決定は、極めて難しい課題だと思います。省力的な経営都合の合理性だけでなく従業員の納得感の両方を含めていかなければなりません。従業員にもっと魅力的な仕事をして、働く満足感を得てほしいことを、きちんとメッセージをしていなかいと失敗してしまいます」
宇佐川さん「経営者から従業員へのメッセージ不足による失敗は、飲食業に限らず日本の産業全体として、一見散見されますが、たとえば飲食業へのロボットの導入で、成功事例があります。それは、従業員が誤解する失敗を防ぐためでした。パート・アルバイトへは残業や過重労働を減らすため。社員には本来すべき仕事に向き合えるようにするため。お客様へは感染症への不安を消すため。そのためにみんなにとって良いものを選ぼうと経営者はきちんとメッセージを伝えていました」
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