緊急事態宣言の全面解除でも続く理不尽な飲食店いじめ お酒悪者説に「じゃあ、なぜ急激に感染が減少した?」

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

時短要請は店が「密」になり、返って危険だ

ようやく「あなたと飲める日が来たね」だが...(写真はイメージ)
ようやく「あなたと飲める日が来たね」だが...(写真はイメージ)

   こうした緊急事態宣言の全面解除後も続く飲食店への規制について、ネット上では批判の声が多い。ヤフコメではこんな意見が相次いだ。

   日本総合研究所調査部マクロ経済研究センター所長の石川智久氏はこう指摘した。

「ワクチンも普及し、治療方法も改善するなか、飲食業の営業をしやすくするのは当然と言えます。一方で、時短営業はかえって店が密になるリスクもあります。海外では時短営業ではなく、人数制限を行う国がみられます。長時間滞在すると感染リスクが高まるという懸念があるのかもしれませんが、一店舗の滞在時間も短くするなどの対応も考えるべきでしょう。
またさまざまな実証実験を行うことで経済を回しながら感染症対策を進めることも検討すべきです。たとえば最新の排気システムを導入した飲食店の状況などから対策を考えても良いでしょう。シンボリックではなく意味がある対策を実施したいものです。加えて、なぜ人流が減らなくても感染者が減ったのかについて研究するほか、医療リソース強化策や医療機関に対する適切な補助金政策の検討も同時に進めていく必要があります」

   エコノミストで経済評論家の門倉貴史氏も、時短要請には反対の立場だ。

「低迷する景気を浮揚させるためにも、ワクチンが普及して感染の波が落ち着いたところで行動制限を段階的に緩和するのは望ましい措置といえるだろう。ただ、急激なリバウンドを回避するための飲食店への時間短縮要請の継続については、その効果に疑問が残る。飲食店への時短要請を続けても、営業時間中に来店客が集中してしまい、感染対策としては逆効果になる恐れがあるからだ。
実際、東京都のケースについてみると、飲食店に時短要請をすると、時短要請をしていない場合に比べて、ディナー時間帯の店内密度が1.5倍に高まったという調査結果もある。緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が解除されて、そもそも来店客が増えやすくなる状況では、営業時間を制限するのではなく、英国のように入場制限をするなど人数を制限したほうが感染対策としては有効なのではないか」

   いまだに飲食店を感染拡大の元凶扱いすることに疑問を投げかける意見が多かった。

「夜の街の状況を把握しているのだろうか? 宣言延長後、酒を提供する飲食店は多くの店が夜中まで営業し、入店待ちの客が路上に並んでいる。それでも感染が急激に抑制されたのだから、実証実験は済んでいる。飲食店への制限は不要である」
「緊急事態宣言でもマンボウでもないのに民間企業の営業時間を制限する権限なんてそもそもあるの? 飲食店をいまだに悪者にしたいようだが、それならこんなに急激に増えたり、減ったりするかね。ここに何の科学的根拠も愛もない。結局、また増え始めた際の保険代わりに飲食店をスケープゴートにしたいだけなのではないの? 世の中の飲食店はグローバルダイニングの社長のようにもっと怒るべきだ」
「感染者が急増した原因も、急減した理由もわからない。医師会も分科会も予測不能。理由もわからずに規制や解除って、もはや意味を成していない。もし(飲食店の規制に)意味があるのなら、その根拠となるデータを示してほしい」
「なんのエビデンスも示さず、『4人以内』『夜8時まで酒類の提供』をまだ制限するなんて... なんの効果があるのでしょうか。国民をバカにしないでください。そんな制限、断固拒否します」

(福田和郎)

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