日常的な予防を図る(やり方を変える)
(1)反応の意識化とツールの熟達化 ~ コミュニケーション技法を磨く
オンラインでは、お互いの反応がわかりにくく、つい「話しすぎ」や「聴きすぎ」になり、コミュニケーション・ラグが生じます。そこで、話すスピードや声のトーンを時々変化させ、身振り手振りを加えて伝わりやすさに配慮しつつ、「理解できたか」「質問はないか」とこまめに質問し、相手の反応に気を配ります。相手の話を聴く際には、多少オーバーリアクションでも頷きや言葉の繰り返しなどで、相手の話を理解していることを伝えましょう。
また、メールやチャット、ZoomやTeams、社内SNSなど、ITツールを各特性に応じて使いこなせる熟達化が不可欠です。上司が率先し、遠隔でのコミュニケーション力を磨きましょう。
(2)遠隔での仲間化 ~ タコツボ化させないネット・ファシリテーションに努める
在宅勤務が長引くと、メンバー間のコミュニケーションも希薄になり、仕事がタコツボ化しがちです。任せた仕事の当事者は部下自身とはいえ、チーム内の連携・協働の力を低下させてはいけません。
そこで、上司には、遠隔でもメンバー間の情報交換や報連相の活性化を促し、援け合って仕事を進めるネット・ファシリテーションを意識することが求められます。オンライン・ミーティングでメンバー全員の発言を促したり、メンバー間や他部署との連携が進むように積極的にアドバイスを行うなど、組織や仕事の目的に向けて共に働く仲間意識を盛り上げ、組織エンゲージメントを高める役割も重要になるのです。(前川孝雄)
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