「掃除のおばさんになりますか?」仕事が暇で派遣先の職場をピカピカにした女性に、上司が浴びせたひと言(1)

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「本当の『掃除のおばさん』は厳しいプロの仕事」

   また、投稿者の態度も上司の発言も、「清掃を仕事にしている女性に失礼だ」「清掃作業人には資格が必要だ」という批判の声も寄せられた。

「もし本当に清掃員になるのであれば、各種の資格が必要になります。講習会の受講も必要になります。それを知らずに安易に考えている人がなんと多いことか。たとえば、ポリッシャー(編集部注:モーターで円形のブラシやパッドを回転させて床磨き作業を行なう清掃機械)の取り扱いには講習会での指導が必要なのです。清掃員といって安易に考えてはいけません。危険物も取扱いますし、危険な仕事です」
床を磨くポリッシャーを使うのにも講習が必要だ(写真はイメージ)
床を磨くポリッシャーを使うのにも講習が必要だ(写真はイメージ)

   J‐CASTニュース会社ウォッチ編集部では、今回の「掃除のおばさんになりますか?」と言われてショックの女性の投稿に関する論争について、女性の働き方に詳しいワークスタイル研究家の川上敬太郎さんに話を聞いた。

――今回の投稿と、回答者たちの反応を読んで、率直にどのような感想を持ちましたか。

川上敬太郎さん「投稿内容の中に気になる点がたくさんあり、含まれている問題は一つや二つではないと感じました。投稿者さんご自身の問題だと思われることも複数あると感じますし、上司や職場の問題だと思えることもあります。 回答者の方々からは投稿者さんに対する厳しい意見が多いようですが、投稿に書かれている内容からすると、暇だという理由で掃除をしたことによって本業の仕事で多くミスが出ているという経緯だけに、投稿者さんの仕事に対するスタンスに厳しい意見が出ることは致し方ないように思います」

――本人も「本業の事務が6割、掃除が4割になってしまった」と認めており、多くの人が「本業がおろそかになるとは本末転倒だ」と強く批判をしています。

川上さん「ただ、暇な時間に掃除していたということであれば、掃除すること自体に問題はないように思います。もし本業と掃除との比率が6対4であることが、暇な時間が全体の4割を占めていることを意味しているのであれば、そのような業務体制になっていること自体が問題だと感じますし、4割もある暇な時間に投稿者さんが掃除をしていることを責める上司の態度にも違和感を覚えます。
一方、本来は取り組むべき仕事があるにもかかわらず、投稿者さんがそのことを認識していなかったり、自分の仕事ぶりに不安があるため、敢えて仕事量を減らしたりした結果6対4になっているのだとしたら、投稿者さんご自身の仕事に対する認識やスタンスを改めるべきです。本業がおろそかになっており、本末転倒だと言われてしまうのも仕方ないと思います」

(福田和郎)

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