「掃除のおばさんになりますか?」仕事が暇で派遣先の職場をピカピカにした女性に、上司が浴びせたひと言(2)

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「職業に貴賎はない」どんな仕事でも尊い

――そもそも投稿者の掃除を役員が褒めたりして、投稿者が勤める会社では職場の掃除を誰がどうやるのか、不明確だという批判があります。

川上さん「もし、職場側が掃除の担当者を明確にしていないのであれば、『誰がやるのか』と働き手に戸惑いを与えることにつながります。職場の掃除も事業運営の一環であり、必要な仕事の一つです。専任の担当者を設置するのか、当番制にして社員たちで回すのか、あるいは外部に委託するのか、職場側がきちんと決めておく必要があります」

――また、投稿者も上司も本当の「掃除のおばさん」に対して失礼だという意見が多くありました。危険な薬品も扱うので資格も必要だし、ちゃんとした講習を受けないとできないといいます。調べると、全国ビルメンテナンス協会などが主催する清掃作業従事者研修などがあります。ちょっと掃除が好きだというレベルと、プロの清掃作業員では違うというわけです。

川上さん「そもそも、仕事に貴賤はないはずです。社長として会社の方針を決める仕事も、職場内の掃除もどちらも尊い仕事です。いずれも尊い仕事であるにも関わらず、もし掃除という仕事を下に見ているのだとしたら問題です。危険な薬品を使うとか資格が必要などといった理由などに関係なく、人から必要とされる仕事はすべからくリスペクトされるべきです。
また、『おばさん』という言い方についても、悪気はなかったとしても、大きく二つ問題があると思います。一つは、年配女性を蔑視する発言に受け取れること、もう一つは、掃除は女性が行うものだという決めつけを助長する可能性がある言い回しであることです」
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