あなたは、どう行動するのか!
さらに、2021年4月に企業が70歳まで就業機会を確保することを努力義務に定めた「改定高齢者雇用安定法」が施行されているので、「45歳定年制」に矛盾が生じ、新浪社長のこの提案に、批判的な声が上がってしまったように思います。
誰もが「働き損はしたくはない」と思いますが、しかし数年前から、早期退職制度やジョブ型制度導入など別の形で、企業の動きは始まっています。「45歳定年制」を声高に叫ばずとも、もう流れはでき上がっているようです。
2016年に出版され、話題になった本「LIFE SHIFT(ライフ・シフト)100年時代の人生戦略」に、衝撃を受けた方も多かったのではないでしょうか。
これまでの「教育・仕事・老後」の3段階の人生のステージから、今後は、年齢による区切りがなくなるマルチステージに突入し、学び直しや転職など人生の選択肢が多様化するというようにステージが変わっていくという内容です。
さて当時、この本を読んで衝撃を受けた人で、実際にその後、何か行動を起こした人はどのくらいいるのでしょうか。「まだ、自分の世代は大丈夫」と、いまだに思っている人も少なからずいるでしょう。
Rさんも、「焦る気持ちがないわけではないけれど、心のどこかでは、『まだ大丈夫』と思っていませんか」。もちろん、企業が社員を守ることは義務ですが、万一、会社に何かあった時に、最終的に自分は自分で守っていかないといけません。「45歳定年制」に焦るのは仕方ありませんが、情報を知って、焦った後にどう行動を起こすかが大切だと思います。