みなさん、いかがお過ごしでしょうか。菅義偉首相が辞任表明をしてから日経平均株価は上がり続け、気づけば3万円を突破していました。市場も賑わってきました。 今回は、自民党総裁選との関連の深いと考える銘柄レノバ(9519)を分析していきたいと思います。
総裁次第では大きく伸びる?
記事を執筆中の9月18日現在、次期自民党総裁選の選挙活動が盛んに行われています。
(産経新聞2021年9月11日付から引用)上の表が立候補者の主な政策です。私が着目したのは、河野太郎氏のデジタル・グリーンをイノベーションの核として日本の稼ぐ力を伸ばすという点です。河野太郎氏は自民党内では珍しい脱原発推進派であり、原発に変わる再生可能エネルギーの開発を進めるのではないかと見ます。
そこで注目した企業が、レノバです。レノバは、再生可能エネルギーの発電と開発・運営が2本柱。太陽光からバイオマス、風力など多様化方針を取っている企業であり、洋上風力発電なども手掛けています。やはり、再生可能エネルギーの開発は今後さらに重要な政策に位置づけられると見ます。
業績も好調
次に、業績を見ていきます。
参考リンク:レノバの2022年3月期 第1四半期決算短信(連結)2021年8月5日発表2022年度3月期 第1四半期は売上収益、営業利益ともに前年同期比よりも伸ばしており、四半期利益は約20%の増加と大きく伸ばしています。やはり、世界的に「脱炭素」の流れが高まっており、再生可能エネルギーの需要が今後さらに拡大するだろう。
また、米国のバイデン大統領が、離脱していたパリ協定に復帰したということも今後の再生可能エネルギーの流れの重要なポイントになります。
今後、最も期待される事業は洋上風力発電
レノバは現在、洋上風力発電の開発を積極的に行っています。風力発電は、再生可能エネルギーの発電量のうち、約半分を占めます。ただ、従来は陸上に風力発電機を設置していました。この陸上風力発電には、場所の限界や騒音の問題など、さまざまな限界が感じられています。
それに対して洋上風力発電は、海上に風力発電機を設置して発電する方法。現在のところ、まだ実用化はされていないですが、今後さらに開発が進んでいくでしょう。
陸上風力発電と比べて場所を取らない、景観を損ねないといったメリットがあります。一方で、費用が陸上風力発電の2倍ほどかかってしまうというデメリットもあります。なかなか先の見えない事業ですが、今後に期待したいと思います。
こうしたことから、レノバが今後、企業・株価ともに成長すると捉えましたが、今回は取引を見送ろうと思います。冒頭のように、自民党総裁選で再生可能エネルギーの開発を進めると発言しているのは河野太郎氏です。自民党は「脱原発、反原発」を訴える議員が少ないように私は感じるため、河野太郎氏が当選しなければ、株価はあまり伸びないのではないかと、見ました。
総裁選は2021年9月18日現在、野田聖子氏も出馬を宣言。4氏の争いに、先が読めなくなったことも、購入を躊躇する一つの要因です。今回は取引を見送ります。
レノバ(9519)
年初来高値 (2021年9月13日) 6390円
年初来安値 (2021年3月11日) 2924円
直近の株価 (2021年9月24日) 5320円
取引は見送り