ほとんどのダイエットに「問題」がある!
多くの人にとってダイエットの目的は、やせることにあります。ダイエットしたいと思う人は、カラダの内側もしくは外側に不満があるからやせたいと願っています。しかし、ダイエットのほとんどはその場しのぎのもので、計画性に欠けていることが少なくありません。
食事を制限し運動量を増やすと、カラダは脂肪細胞からエネルギーを補給し、脂肪細胞の中身が空になると体重は減少します。これが一般的なダイエットの考え方です。
ダイエットにはさまざまな方法が存在します。なかでも食事制限によるダイエットはもっともシンプルです。ゆえに、「食べる量を減らして運動量を増やす」手法は、唯一効果のあるダイエット法と考えられてきました。
しかし、食事制限が必ずしも最良の方法というわけではありません。減量することとダイエットをすることは、ほぼ同じ意味で使われますが、本当にそれでいいのでしょうか。
また、カロリーだけの問題ではありません。食事制限を簡単に続けて体重が減るならこれほど簡単なことはありません。しかしそれがなぜ上手くいかないのか?意思の弱さが問題でないことは誰もがわかっていることです。
ダイエット成功のカギは、長期的視点、自分自身を理解すること、レジリエンス、マインドフルネスのような心理面が大切であると、本書では説いています。
それにあわせて「運動習慣」の継続を推奨しています。ダイエットに失敗する理由を明確にし、どのようにすれば(リバウンドせず)正しく減量できるのか。ほかの本にないユニークなポイントは「習慣」です。「習慣の改善」を目的としていますから「即効性」は期待できません。ダイエットにじっくり取り組める人は参考にしてもらいたい一冊です。(尾藤克之)