豪州、金利据え置きで取引は手控え(一橋大学 ボンゴレさん)
前週(9月6日週)と今週(13日週)は、ニュージーランドドル(NZドル)を中心に取引しました。
大学が始まったため、夏休み期間中ほど活発に取引はできていません。チャートをこまめにみることができないので、これまで以上にファンダメンタル要素に注目して堅実に利益を狙っていけたらと思っています。
先週から今週にかけて約定された決済取引は、(1)78.1円での買い。78.3円での売り(2)78.2円での買い。78.4円での売り(3)78.3円での買い。78.5円での売り―― の3つです。それぞれ5万通貨ずつ取引したため、3万円の利益を得ました。
ロックダウンを効果的に使用した新型コロナウイルス対策で、今後の景気に期待が強まる流れは続いていると判断したため、NZドルでの取引を継続しました。NZ中央銀行はロックダウンを背景に、8月は政策金利を据え置きましたが、賃金の伸びからも10月に利上げをすると期待されているので、これからも注目していきたいと思っています。
対して、前々週にNZドルと共にオセアニア通貨として取引したオーストラリアドル(豪ドル)の取引は控えました。オーストラリア準備銀行が政策金利の据え置きとともに発表した声明では早期の利上げに慎重な姿勢を示していたので、対円で上昇しにくいのではと考えました。
来週はオセアニア通貨と関係の深い中国のニュースに注目して取引をしたいと考えています。中国での消費減少や不動産需要の低下がどのような影響を与えるのか、慎重に判断できればと思っています。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
恒大集団について、ほとんど触れていなかったため、コメントしておきます。
負債規模30兆円、中国不動産最大手ということで、第2のリーマン・ショックというヘッドラインも目立ちます。従業員数12万人超のため、それなりにインパクトもありそうです。しかし、筆者は全くそうではないといえます。そもそもリーマン・ブラザーズは、大量の金融商品をレバレッジが掛かった状態で保有していました。恒大集団の多くの債務者社債と取引先への支払いで、レバレッジは掛かっていません。バブルといえば不動産という点は、リスクですが、現代版中国文化革命ともいわれる習近平氏の現在の政策を見ると、不動産市場への規制は自然であり、むしろバブル的相場を押さえるための方向性としては正しくも見えます。そして、今年2月に航空大手のハイハンが破たんし、その負債総額が20兆円規模にものぼっていますが、これが果たしてマーケットで話題になったでしょうか?
もちろん、連鎖的に破綻が続くとリスクが高まりますが、今のところ「対岸の火事」で火の粉が飛んできているレベルに見えています。
前週からの損益 プラス3万円
9月17日現在 127 万7420円
神奈川県出身。