ビットコイン、同志社大「絶好の買い直し」 継続保有の職業大、明大はズルズルと......(第17節)【暗号通貨バトル Aグループ】

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

   今週(9月13日週)は、職業能力開発総合大学校のさっちんが、ジワリと上昇するビットコインで利益を得た。そのまま保有を続ける。米ウォルマートのライトコイン決済の導入報道でビットコイン価格が下落したところを、同志社大学のしがないトレーダーさんは先週入れた指値をキャンセル。下落が落ち着いたところで、買い直した。「今週の値動きからすれば、絶好の場所でポジションを持てた」と、うれしそうだ。

   一方、明治大学の城正人さんは、「いまだにズルズルと保有を続けているイーサリアム」を抱えたまま、今週も動かず。このまま下落が続くと......。

  • 方向感の定まらない暗号通貨市場に、北海道大学は静観
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ズルズル保有するイーサリアム(明治大学 城正人さん)

   最近久々にイーサリアム(ETH)のブロックチェーンを利用してみました。いつもはL2などと呼ばれるとあるチェーンを利用しているので高くても手数料は数百円程度の世界で生きておりました。久々に触ったETHの手数料には驚きを隠せません。いつの間に、高級なブロックチェーンとなってしまったように感じます。

   もっとも、セキュリティや分散性を重視とのトレードオフの関係にありますから「文句言うな」と言われてしまいそうですが、日常的に利用するにはかなりハードルが高いと感じます。

   もちろんGas価格が800Gweiを超えるなど異常に高騰していた時期と比較すると10分の1程度となっていますから、EIP1559のおかげとも言えるかもしれません。

◆ 直近の値動き
   いまだにズルズルと保有を続けているイーサリアムですが、上値の重い展開は引き続き継続しています。現在の35万円付近を切り替えせずに下落が続くと、かなり重苦しい展開となるでしょう。

◆ NFTについて
   ここ数か月、市場全体の上昇に大きく貢献して生きた「NFT」は、岩の絵が数億円で売れてゆくなど大きな盛り上がりを見せていました。しかし、直近ではその人気も下火になりつつあり、取引量も減少傾向にあるようです。

   また、世界最大のNFTマーケットプレイス「Opensea」で幹部がインサイダー取引を行っていた疑いで追放されました。

   まず、Openseaとは世界最大のNFTのマーケットです。ここではETHのチェーンだけでなく取引手数料の安いPolygon上のNFTをも取り扱うことができ、非常に便利なものとなっています。一方、Avalanchなど他チェーンにおいても新たなNFTマーケットプレイスの開設も相次いでおり、Opensea一強の状況がいつまで続くかは不透明です。

   今回のインサイダー取引では、立場と比較するとそれほど大きな利益をその取引から得ていたようではないようです。しかし、競争にさらされている社の信用のためにも厳しい対応を取ったというところでしょうか。

   法規制が追いついていないため、自主的なコンプライアンスの遵守に頼っているのが現状です。適切な投資家保護は求められますが、投資家保護の名のもとにイノベーションを阻害してしまっては元も子もありません。

   Coinbaseの提供しようとしていた仮想通貨レンディングがSEC(米証券取引委員会)により、「証券に該当するのではないか」との指摘を受けたように、暗号資産が投資対象として広く利用されるにつれて、法規制との兼ね合いというのも意識されてくるのでしょう。

   ちなみに、SECは「ビットコインとイーサリアムについては証券性が認められない」と発言しているので、今のところは米国での取引に大きな影響はないのかなと考えます。

   取引なし。含み損は1143円。

   総資産は、1万4535円(0.035ETH、プラス2775円)。

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
暗号通貨が証券か否かの議論は、もうずうっと続いているところです。この間、コインベースが上場し、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)は先物取引もできていますから、少なくともこの2つは問題ないということでしょう。SEC(米証券取引委員会)関係者の中には、99%の暗号通貨が証券に該当するとコメントしています。リップル(XRP)のように中央集権的な暗号通貨はともかくとして、それ以外の非中央集権の暗号通貨はイーサリアムと差がないことも多く、このコメントにも疑問があるところです。
法的なところでいえば、世界第2位のステーブルコイン、USDコイン(USDC)を発行するサークル社の上場が控えています。SECのゲンスラー委員長は、ステーブルコインはカジノのチップとコメントしており、近く価値を毀損するモノがある可能性を危惧しておきたいところです。

保有する暗号通貨      イーサリアム
前週からの損益     マイナス1143円
9月17日現在        1万4535円

明治大学 城正人(じょう まさと)
明治大学 城正人(じょう まさと)
経営学部2年。明治大学投資サークルBreakouts!に所属。暗号資産が今後の社会に与える影響に魅力を感じ手当たりしだい勉強中。これまで暗号資産のトレード経験はほぼなくETH(イーサリアム)ガチホを続けてきました。ポテンシャル、技術の面を中心にそれぞれの通貨の特徴を見極めて投資していきたいと思います。

コツコツ利益、ビットコインを継続保有 (職業大学校 さっちん)

   みなさん、おはようございます。さっちんです。

   今週(9月13日週)は552円の利益となりました。経緯は、9日に1BTC(ビットコイン)=508万9600円の時に1万180円分を購入。19日時点で1万690円になり、保持し続けています。

   先週(9月6日週)から徐々に値上がりしてきました。予想どおりの展開になり、ホッとしていますが、これからどうなるかわからないのでしっかり見ていきたいと考えています。

   今週注目したニュースは、丸紅とみずほ銀行が16日、丸紅の仕入れ先(サプライヤー)に対するサプライチェーンファイナンスを実行したと発表したことです。

   サプライチェーンファイナンスとは、企業が急に現金が必要になったとき、銀行が企業の売掛債権を購入することで売り手企業が早期に現金を回収することをサポートする仕組みのことなのですが、今回はブロックチェーン技術を用いた金融プラットフォームを利用したようです。

   このプラットフォームでは、ブロックチェーンの技術でデータの改ざんを防ぎつつ、オンライン上のデータを基にサプライチェーンファイナンスの利用申請・承認を実行できる。従来の金融機関との取引における貿易書類の受け渡し方法と比べて、サプライヤーからの早期現金化したいというニーズに応えることが可能になると説明されています。

   これは良いことです。現在売掛金の売却には結構な手順があり、たとえば取引先と直接会って現金で回収したり、受取手形で回収したり、銀行振込による回収があります。

   回収を早くするには契約書類などデータの信頼性が重要です。ブロックチェーンの技術を応用することで効率的に、データの信頼性も高いとなればそれだけで付加価値は高いと考えられます。今後このようなサービスが増えれば早くて安全性が高くなれば、本当に現金を一切持たなくてもいいようになるので、いいなと思います。

   では、また来週!

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
さっちんさんのニュースは、いわゆる分散型金融(DeFi)の実用化というところですね。
従来の取引よりも、よりスピーディーに決済が承認して対価を受け取れるところが、そのメリットです。何より、土日祝日は金融機関が稼働しません。平日でも、オンラインであっても日中以外は受け付けない場合もあります。分散型金融では、その間の時間のロスをカバーし、世の中のお金の流れをスマートにする可能性に満ち溢れているといえますね。
便利なモノは、世の中でほぼ間違いなく流行ります。インターネットに次ぐ発明といわれているブロックチェーンが金融の主流になる日は、かなり近くまで迫っているのではないでしょうか。

保有する暗号通貨     ビットコイン
前週からの損益     プラス552円
9月17日現在      1万2132円

職業能力開発総合大学校 さっちん
職業能力開発総合大学校 さっちん
職業能力開発総合大学校 電気専攻4年。どうも、おはようございます。2020年度も参加させていただきました。今年度は、みなさんが朝からフフッて笑える取引を目指していきたいと思います。応援のほどよろしくお願いします。

ビットコイン、指値を解消して買い直し(同志社大学 しがないトレーダーさん)

◆ 今週(9月13日週)の注目ニュース
   私が今週一番衝撃を受けたニュースは、米ウォルマートのライトコイン(LTC)決済導入の報道である。トレーダーなら、今週誰しもが振り回されたニュースだと思う。

   9月13日、一部メディアの米小売最大手のウォルマートが暗号資産、ライトコインと提携して決済に導入するという報道で、ライトコインは一瞬にして35%ほどの急騰を見せた。しかし、直後にウォルマートがその報道に対して否定し、同じ値幅の急落が起こった。これは、1時間ほどの出来事であり、他の暗号通貨も連動して急騰して急落した。

◆ 今週の取引
   今週のビットコインは、上昇トレンドであった。今週の取引としては、米ウォルマートのライトコイン決済導入の報道の否定による急落時に指値をキャンセルし、下落が落ち着いたところで、ビットコインを買った。

ビットコイン現物の1時間足のチャート図
ビットコイン現物の1時間足のチャート図

   上図は、GMOコインのビットコイン現物の1時間足のチャートである。481万4150円の青い水平線が、私がビットコインを買った場所である。0.002 BTC買った。今週の値動きからすれば、絶好の場所でポジションを持てたと考える。

   買った根拠としては、当時の相場は下落傾向であったが、長期的に5万ドル回復に向かうと考えていたからである。しかし、一番大きな要素としては、ウォルマートのライトコイン決済導入の報道である。

   急騰した後の、急落が急騰よりも大きかったことと、ふだん個人的に取引している時に見ているTradingliteのチャートで大きな清算が見られたからである。それ以外にも複数存在するが、機会があればまた述べようと思う。

◆ 今後の取引
   この大会が始まってから、まったく買うタイミングをつかむことができなかったが、今週、最も良い場所でポジションを持つことができ、うれしく思う。今日(9月19日)少し下落を見せているが、長期的にポジションを持とうと考えているので、来週までは様子見で行こうと考える。

   664円の含み益。0.002 BTCを保有。

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
米ウォルマートの報道は、非常に驚くところでした。内容よりも、市場を瞬く間に5%も持ち上げる反応の大きさです。過去にも、アマゾンやアップルの同様の報道(すべて否定)があった際も、同じくらいのインパクトがありました。
これは、いつかは実現する可能性が高いと考えられます。そのため、もしそうなった際に、相場がどの程度上昇するかというモノサシになるでしょう。なお、近く材料が出そうな大手上場企業は、ジャック・ドーシー氏が率いるツイッター社の分散型取引所(DEX)リリースあたりではないかと筆者はにらんでいます。

保有する暗号通貨     ビットコイン
前週からの損益     プラス664円
9月17日現在       1万664円

同志社大学 しがないトレーダー
同志社大学 しがないトレーダー
同志社大学法学部2年。茶道部に入っており、趣味は読書と映画鑑賞。父親の影響もあり、幼いころから投資への関心が強く、2017年から暗号通貨市場に興味を持つ。夢は、積立投資で早期リタイヤし、やりたいことをして幸せに生きること。トレード自体は始めたばかりなので、初心者。半年間で暗号通貨を知り尽くすのが目標。
◆ 大学対抗 1万円からはじめる暗号通貨バトルのルール
・元本は1万円です。
・投資する暗号通貨の選定は自由です。ただし、国内で購入できる暗号通貨に限ります。
・レバレッジは、かけられません。
・20%を超えて下げた場合は、強制的に取引を停止(ロスカット)します。
・元本割れは1回まで。リベンジ(再投資)可能ですが、2度、資産(合計で2万円分)を失った場合は、その時点でリタイアとなります。
・順位は、11月26日時点の運用損益で決めます。
学生投資連合USIC

「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
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