自民党総裁選後の新政権への期待感と新型コロナウイルスの感染者数の鈍化傾向が強まったことを追い風に、日経平均株価は4週連続で上昇して3万円台を維持している。過熱ぎみの東京株式市場の一方で、米国株は調整色を強める。
ドル円相場は、早期の量的緩和策の縮小観測が後退したことで、一時ドルは買われたが、その後の米国の経済指標が市場予想を上回ったことで、ドルは下落。レンジ相場が続いている。
どうなる!? 今週の株式・為替マーケット!
東京株式市場 株価、下値は堅そう
日経平均株価予想レンジ:2万9700円~3万900円
2021年9月17日(金)終値 3万500円05銭
今週の東京株式市場の日経平均株価は、底堅い展開か。
前週の日経平均株価は、4週連続での上昇となった。米国株が調整色を強めるなか、日経平均株価は、自民党総裁選後の新政権に対する政策期待感や、新型コロナウイルス感染患者数の減少などが相場の追い風となった。
今週の日経平均株価は、底堅い展開か。20日の敬老の日、23日の秋分の日と2日の祝日があることで、3日間の取引となる。米国株が調整色を強めており、日経平均株価もここまでの上昇から過熱感があり、調整局面入りしてもおかしくない状況。ただ、引き続き、自民党新政権に対する期待感と、新型コロナウイルス感染者数の減少が相場の下支えとなっており、下値は堅そうだ。
米国では21日、22日とFOMC(米連邦公開市場委員会)が開催される。量的緩和の縮小に対する方針が注目される。
東京外国為替市場 21~22日のFOMCに注意
ドル・円予想レンジ:1ドル=109円00銭~111円00銭
2021年9月17日(金)終値 109円96銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルがレンジ内での動きか。
前週のドル円相場は、ドルが弱含みとなった。米国の経済指標が市場予想を下回ったことを受け、早期の量的緩和策の縮小(テーパリング)観測が後退したことで、ドルは一時1ドル=110円台前半まで買われた。
しかし、その後の米国の経済指標が市場予想を上回ったことで、再び、量的緩和の縮小観測が強まり、ドルは1ドル=109円台前半まで下落した。
今週のドル円相場は、引き続き、ドルはレンジ内での動きとなりそうだ。米国の経済指標の結果を受けた量的緩和の縮小に対する観測がドル円相場の材料になっているが、ドル買い、ドル売りの両方ともレンジを抜けるほどの材料はない。
ただ、21日、22日とFOMC(米連邦公開市場委員会)の結果には注意が必要だ。
経済指標は、国内では21日に日本銀行の金融政策決定会合(22日まで)、翌22日に黒田東彦総裁の会見、24日に8月の全国消費者物価指数などが予定されている。
海外では、21日にFOMC(米連邦公開市場委員会、22日まで)、米国の8月の住宅着工件数、米国の4~6月経常収支、22日にパウエルFRB(米連邦市場委員会)議長会見、米国の8月の中古住宅販売、24日に米国の8月の新築住宅販売などが予定されている。
(鷲尾香一)