SBIの周到なTOBに進退窮まった新生銀行 「ホワイトナイト」は現れるのか!?

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新生銀行「ポイズンピル」で買収阻止を狙うが......

   追い込まれた新生銀行は9月17日の取締役会で、TOBへの対抗措置を打ち出した。事実上、SBI以外の株主に新株を無償で配る「ポイズンピル」(毒薬条項)という手法の一種で、SBIの持ち株比率を下げて買収を阻止する狙いだ。11月に臨時株主総会を開いて防衛策導入を正式に決定するとしている。

   取締役会では、SBIの説明が不十分だとして取締役会としてのTOBへの賛否の表明を留保し、事前協議なく始まったTOBの意図や今後の成長戦略などをSBI問う質問状を送るとともに、TOB期間を12月8日まで延長するよう求めることも決めた。新生銀としては、株主にTOB反対の正当性を説明するとともに、SBIに代わる「友好的な買収者(ホワイトナイト)」を探す時間を稼ぐ狙いもあるとの見方が出ている。

   ただ、TOB開始前の新生銀の株価水準は1400円前後で、足元ではTOB価格の2000円に接近しているが、新生銀としては、今後の経営でTOB価格水準に株価を高める道筋を株主に示すことが不可欠になる。

   今回の新生銀の決定に対しSBIは裁判所への差し止め請求を検討する見通しだ。TOB期間の延長にも応じない方針とみられるが、株主総会の結果が出るまでTOB期間を延長せざるを得なくなる可能性もあり、法廷闘争を含め、激しいつばぜり合いが続く。(ジャーナリスト 白井俊郎)

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