もう始まっている「45歳定年制度」 避けられない「必然」に、あなたははどう生きるのか?(城繁幸)

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ただのオジサンになるか、奮起するか

   日本企業では「働かないオジサン問題」が長く議論されてきた。40代以降、そんなに仕事はしないけれどもそれなりの年功賃金を受け取り続ける中高年社員のことだ。今後、ジョブ化が進めば「働かないオジサン」はただのオジサンに進化し、誰からも批判される存在ではなくなるはずだ(尊敬もされないだろうが)。

   タワマンに住んだり海外旅行に行ったりといった贅沢は無理だろうが、ただのオジサンとして若手と同じ賃金で汗を流す人生もそれはそれでアリかもしれない。「人は年齢に応じて報われるべきだ」という価値観のほうが筆者は異常だと思う。

   一方で、自分はそんなのはイヤだ、贅沢もしたいし家族に美味いものを食わせたいという人はジョブの世界で、実力で勝ち上がるしかない。会社が自身を評価しないなら、転職を通じて勝ち取る以外にない。

   「45歳定年」というのは、そういう人生の分岐点だというのが筆者の見立てだ。

   フォローしておくと「40代まで会社に言われたこと以外なにもやってきませんでした」という人に選択肢はないだろう。会社と交渉したり転職できる人材であるためには、20~30代の働き方が重要であるのは言うまでもない。(城繁幸)

人事コンサルティング「Joe's Labo」代表。1973年生まれ。東京大学法学部卒業後、富士通入社。2004年独立。人事制度、採用等の各種雇用問題において、「若者の視点」を取り入れたユニークな意見を各種経済誌やメディアで発信し続けている。06年に出版した『若者はなぜ3年で辞めるのか?』は2、30代ビジネスパーソンの強い支持を受け、40万部を超えるベストセラーに。08年発売の続編『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか-アウトサイダーの時代』も15万部を越えるヒット。ブログ:Joe's Labo
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