「東京五輪の赤字」誰が負担する? 「大きすぎて額がわからない」ってアリ?

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   「おもしろうて、やがて寂しき祭りの後」...。

   2021年9月5日に東京五輪・パラリンピックが終了し、今後の焦点は巨額の赤字を、誰が、どう負担するかという、「祭り」の後始末に移る。そこには、スポーツマンシップとはほど遠い、ドロドロの醜い争いが......。

   そもそも、どれくらいの赤字額になるか、誰もわからないという。いったいどうなっているのか――。

  • 「祭りの後」が大変な東京五輪(写真はイメージ)
    「祭りの後」が大変な東京五輪(写真はイメージ)
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「魔の五輪ジンクス」に勝てなかった菅首相

   時事通信(9月7日付)「五輪・パラ、政権体力奪う 赤字穴埋め『ポスト菅』に重荷」が、こう伝える。

「東京五輪に続き東京パラリンピックが閉会し、一連の『スポーツの祭典』が終わった。新型コロナウイルスのパンデミック下で決行した菅義偉首相は政権の『体力』を奪われ、退陣表明に追い込まれた。大会経費の巨額赤字をどう穴埋めするかという重い課題は『ポスト菅』に持ち越される。膨らみ続けた大会経費の検証や赤字補填(ほてん)は次期首相の重荷となる」

   そして、日本で五輪が開催された年には、必ず時の総理大臣が退陣に追い込まれるという「魔の五輪ジンクス」が今回も生きていたとして、時事通信はこう結ぶのだった。

「五輪開催年に首相が交代するジンクスは今回も続いた。1964年の前回東京大会では池田勇人首相(当時、以下同)が病気(編集部注:喉頭ガン)を理由に閉会式翌日に退陣を表明。1972年の札幌冬季五輪を迎えた佐藤栄作首相はこの年、8年近くに及ぶ長期政権を終えた。
1998年の長野冬季五輪に臨んだ橋本龍太郎首相は、同年夏の参院選で大敗、総辞職した。菅義偉政権退陣について、政府関係者は『(五輪に)かなりのエネルギーを使った』と認めた」
開催年に必ず総理大臣が退陣する「魔の五輪ジンクス」に勝てなかった菅義偉首相
開催年に必ず総理大臣が退陣する「魔の五輪ジンクス」に勝てなかった菅義偉首相

   池田勇人氏は五輪開催前から、ガンがかなり進行していたが、周囲は五輪が終わるまで本人にも政界にもひた隠しにした。佐藤栄作氏の退陣会見は、「裸の王様」に怒った記者全員が退出。NHKカメラだけに向かって喋る無残なものだった。

   橋本龍太郎氏の場合は、行政改革、財政構造改革、教育改革など「6大改革」を打ち出し、国民の人気がなかったわけではない。だが、選挙は水物。金融不安の直撃を受けて参院選で20議席減らし、潔く退陣した。そして、菅義偉首相の場合は......。五輪に潜む「魔物」に勝てなかった。

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