プロレスラーで「消防応援団」の蝶野正洋さんが「命を守る」ために訴えたいこと!【防災を知る一冊】

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身近なモノで在宅避難が便利に

   「災害後」の項目では、在宅避難をすることになった時、身近な役立つ物の利用法を紹介している。ペットボトルの水をスマホのライトで照らした状態でセットすれば、即席の照明になる。懐中電灯にレジ袋をかぶせても、同じように照明として使用可能。ろうそくや懐中電灯では一部分しか照らせないが、広範囲を明るくすることができる。

   水道が止まっている間は、食器を洗う回数を減らしたい。そこで重宝するのが「フィルムラップ」。皿に巻いて使うことで、食事後は剥がせばいい。洗う手間も省ける。

   水道とガスが使えない時は、ポリ袋調理が便利だ。ポリ袋に加熱したい食材を入れ、袋の口を結んで、カセットコンロで沸騰させたお湯の中に入れるだけだ。一度に複数の調理が可能な上に、食器や鍋が汚れないから洗う必要もない。

   災害時には自治体の応急給水拠点(水道局庁舎、公園、学校など)から、飲料水の供給を受けられる。その場合、1人1日3リットルが目安だ。弁当やパンなどの食料は避難所にいる人が優先になる。だから、家族分×1週間分の食料と水を備蓄することが大切だ。

   監修した加藤孝一さんは、普段から地元の消防本部のホームページにアクセスして、防災減災情報をチェックすることを勧めている。暮らしの安全につながるさまざまな情報が載っているそうだ。

   蝶野さんは最後に、日頃から家族で避難経路を一緒に歩いてみたり、備蓄品を確認したり、休日にはキャンプを通して、防災減災に役立つサバイバルスキルを身につけよう、と呼び掛けている。防災の常識は日々進化している。水や食料とともに、こうしたマニュアル本も常備したいものだ。(渡辺淳悦)

「防災減災119」
蝶野正洋企画・発案 加藤孝一監修
主婦の友社
1320円(税込)

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