パートタイム雇用、ますます不安定に......
さらに、2020年に離職率が入職率を上回る離職超過状態になったのは、パートタイム労働者の離職超過によるものだということがわかる。
入職者数と離職者数を就業形態、雇用形態別にみると、入職者数のうち一般労働者では「雇用期間の定めなし」が294万3000人、「雇用期間の定めあり」が97万1000人と「雇用期間の定めなし」が197万2000人多い。
これに対して、パートタイム労働者では「雇用期間の定めなし」が128万4000人、「雇用期間の定めあり」が190万4000人と「雇用期間の定めあり」が62万人多くなっており、パートタイム労働者の雇用が不安定なことが浮き彫りになっている。
これは、離職者数のうち一般労働者では「雇用期間の定めなし」が289万7000人、「雇用期間の定めあり」が103万8000人に対して、パートタイム労働者では「雇用期間の定めなし」が108万1000人、「雇用期間の定めあり」が226万1000人と雇用期間の定めにより仕事を離れている人が多いことにも表れている。
入植者に占めるパートタイム労働者の男女の年齢階層別割合を見ると、女性は男性よりもパートタイム労働者の割合が高く、年齢を追うごとに割合が増加していくのに対して、男性は60歳以降に急激にパートタイム労働者の割合が高まっている=図3参照。