サンマは将来、小型化し冬の味覚になるかも?
冒頭に書いた高級魚化するサンマなど、代表的な魚について詳しく変化にふれている。サンマの近年の不漁について、東京大学大気海洋研究所の伊藤進一教授の以下の見解を紹介している。
・親潮が弱く、サンマが南下しにくい
・北海道沖に暖水塊が停滞しやすくなり、サンマの南下を妨げた
さらに伊藤教授らのシミュレーションによると、エサとなる動物プランクトンの減少により、2050年にはサンマの体長は今よりも1センチ、2099年には2.5センチ小型化するという。南の海域への回遊も遅くなり、「サンマの旬」は秋から冬へとシフトすると予測されている。その一方、海水温の上昇で産卵数は増え、個体数そのものは増えるかもしれないという。
このほかにも、サケ、カキ、フグ、ホタテ、アワビなどについて最近の現象から未来の予測まで詳しく紹介している。海水温が1度違うだけで魚や海藻にとっては死活問題になることを指摘している。