市場のテーマ、半導体を買う
3月に工場火災を起こしたルネサスエレクトロニクスは6月25日、事故前の生産水準を回復したと発表。当初の見通しから1か月遅れたが、現在は出荷量が正常化している。
同社が2021年7月29日発表した2021年1~6月期決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比62%増の377億円、営業利益は2.1倍の656億円だった。21年1~9月期の売り上げ収益は前年同期比26%増の6615億円前後を見込んでいる。
さらに、柴田英利社長は9月1日、半導体の安定供給に向けて積極投資する方針を発表。これを受けて、翌2日の株価は前日比47円高の1272円、3日には17円高の1289円と2日連続して上昇している。
先端半導体の活躍の舞台は、今後ロボットや自動運転車などへの広がりが考えられている。産業革新機構、デンソー、トヨタ自動車が大株主に名を連ね、自動車用マイコンで世界シェア首位の「ルネサスエレクトロニクス」は半導体供給網の要の一つになっていて、世界市場で戦える数少ない日本企業でもある。
そんなルネサスエレクトロニクス株だが、4月20日に1300円で100株の取得をはじめ、7月20日には1145円で100株と、現在計400株保有。過去1年の株価チャートを見ると1200円を中心に、1100円~1300円のボックス圏で推移している。
ここは時間をかけて売却のタイミングを計りながら、しばらく株価の推移を見守ろうと考えている。そう、「素人は時間で勝つ」のだ。
2021年9月4日現在、400株を保有。平均取得単価は1233円00銭。
【ルネサスエレクトロニクス(6723)】
年初来高値 2021年1月25日 1378円
年初来安値 2021年1月4日 1042円
直近 終値 2021年9月8日 1290円
プロフィール
石井治彦(いしい・はるひこ)
投資歴25年。「現物株式取引」と「長期投資」が基本姿勢。情報源はもっぱら会社四季報や日本経済新聞、経済誌など。また、株主総会やIR説明会には、できるだけ顔を出すようにしている。東京都出身。