「2億6000万円が当たった!」「90歳代お爺ちゃんに5Gスマホ」売りつけ シニア狙う悪徳商法の手口

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   「2億6000万円が当選しました!」と喜ばせて、振込先などの個人情報を伝えさせる。ガラケー通話だけの90歳代のお爺ちゃんに、5Gの最先端スマートフォンを売りつける......。

   こんな詐欺まがいの商法に60歳代以上のシニア層が年間34万件も被害に遭っていることがわかり、2021年9月2日、国民生活センターが警鐘を鳴らした。

   「自分は大丈夫だと思わないでほしい。周囲による見守りも大切。少しでも不安を感じたら相談を」と、同センターは呼びかけている。

  • ガラケーしか使ったことがないお爺ちゃんに5Gのスマホを売りつけるとは……(写真はイメージ)
    ガラケーしか使ったことがないお爺ちゃんに5Gのスマホを売りつけるとは……(写真はイメージ)
  • ガラケーしか使ったことがないお爺ちゃんに5Gのスマホを売りつけるとは……(写真はイメージ)

「お試し」健康食品のつもりが、高額の請求が来て...

   国民生活センターによると、シニア層の間でもインターネットやスマホが普及していることを反映して、通信販売をめぐるトラブルの相談件数が過去最多の約11万件に達した。コロナ禍で接触を避け、在宅で過ごすことが増えたことも背景にあるとみられる。

   たとえば、こんな事例が多い。

【事例1】(当選詐欺)「2億6000万円が当たった」というので喜んで個人情報を伝えてしまった
「2週間前に外国の事業者からSMSが届き、URLをクリックすると「2億6000万円当選しました」とあった。事業者名を調べたら実在する会社のようだったので、お金を受け取るために必要だと指定された電子マネー2000円分を購入し、その番号を伝えた。その後、何度か同様の方法を繰り返し、合計約10万円支払った。
『もう送金するお金も用意されている』との英文の証明書も受け取っている。名前、住所、銀行口座、パスポート番号などの個人情報も伝えた。海外送金をする最後の手続きとして、5万円分の電子マネーの番号を要求されている。詐欺だろうか」(2020年7月、80歳代男性)

   ありもしない話でだましたり、注文した覚えもないのに支払いを要求したりする「架空請求詐欺」は2年前から大幅に減ってきたが、それでも昨年度も約1万6000件もの相談があった。

   今後も新たな手口が登場する可能性があるので、身に覚えのない「うまい話」には慌てて連絡を取らないこと。

【事例2】(ネット通販の定期購入トラブル)定期購入のサプリを解約したいが、無料メッセージアプリの手続きがうまくいかない
「半年以上前、スマートフォンのインターネット広告からダイエットサプリメントを申し込んだ。初回は500円ぐらいだったが、その後数か月分が一度に届き、2万円を超える請求を受けた。クレジットカード決済を選択していたので、そのまま購入することになってしまい、その後退会手続きをしようとしても電話がつながらずできなかった。先週、また5か月分が一度に届き、約2万5000 円がクレジットカードで引き落とされる予定だ。今度こそ解約をするため販売事業者に電話をかけたところ、ガイダンスが流れ、説明どおりに操作をするとSN Sでメッセージが届いた。無料メッセージアプリから解約手続きを行うようなのだが、操作がうまくできない」(2020年12月、70歳代女性)

   「架空請求詐欺」が減った代わりに増えているトラブルが、インターネット通販で健康食品などの定期購入に関する相談だ。ネット通販では「お試し」のつもりで申し込んだら定期購入だったというトラブルが非常に多い。

   スマホを利用した場合、文字が小さいなど高齢者にとって読みづらい表記になっている場合が多い。契約の際は、購入条件や解約ルールをきちんと確認してから申し込もう。

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