東京外国為替市場 ドル買いが縮小
ドル・円予想レンジ:1ドル=109円50銭~110円50銭
2021年9月3日(金)終値 109円73銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、引き続き、上値の重い展開か。
前週のドル円相場は、ドルの上値が重い展開だった。8月末のドル需要で実需のドル買いからドルは一時1ドル=110円台半ばまで買われる局面があったが、米国の早期量的緩和の縮小観測が後退したことで、ドル売り・円買いが優勢となり、ドルは1ドル=109円台半ばまで下落した。
今週のドル円相場は、引き続き上値が重い展開となりそうだ。米国の経済指標は好悪が交じり合っており、雇用情勢も改善も鈍化している。
こうした状況が、米国の量的緩和策の早期縮小観測の後退につながっており、リスク選好のドル買いが縮小している。また、米国で再び新型コロナウイルスの感染拡大が起きていることも、ドル上値を抑える要因となっている。
経済指標は、国内では7日に7月の家計調査と景気動向指数、8日に4~6月期GDP(国内総生産)確報値、8月の景気ウォッチャー調査、9日に8月の工作機械受注、10日にメジャーSQなどが予定されている。
海外では、7日に中国の8月の貿易収支、8日に米地区連銀経済報告(ベージュブック)、9日に中国の8月の生産者物価指数と消費者物価指数、ECB(欧州中央銀行)定例理事会などが予定されている。
(鷲尾香一)