今週(2021年8月23日週)はビットコイン相場が乱高下。その煽りからか、他の暗号通貨も下落した。北海道大学の渡部真人さんが保有するLisk(リスク)も値下がり。暗号通貨から株式市場に資金シフトが起こっているとにらむ。「さらに下がる可能性がある」としながらも、ガマンの保有を続ける。
明治大学のakiさんは、米リップル社による中央集権型の暗号通貨のリップル(XRP)を、新たに購入した。慶応義塾大学の1028さんは、多忙のため取引をお休み。
株式市場に資金シフト? (北海道大学 渡部真人さん)
最近、株式市場などに投資家たちの資金が流出していると思っている。ここしばらくは530万円程度で推移していたビットコインは8月26日で大きく下落して510万円ほどに。その後持ち直すも乱高下して520万円台後半に落ち着いているという印象だ。
やはり米国株の高値によるものだろうか。8月27日の米ニューヨーク株式市場のダウ平均株価は3万5000ドル台に回復。米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ圧力の示唆はなく安心した買いが行われた。
ナスダックは最高値を更新し、ダウ平均株価とともに上がった。FRBのパウエル議長は利上げに慎重という見方が多数ではないだろうか。テーパリング(量的緩和の縮小)の実施については、直接利上げに関わるものではないとしたほか、テーパリングの年内実施については前向き姿勢なことからも投資家心理に影響を与えたと思われる。
ビットコインは反落しているが、5、6月ほどの大きなものではない。確かに一時は510万円台まで落ちたが、490万円台までは落ちず500~535万円あたりを推移。ここまで大きく上昇したと思っているポルカドットも3000円台から2600円台まで落ちても、その後は2700~2800円あたりを推移。この下げ幅の傷はそれほど深くないだろう。
じつは、大きく下がっているのは私の購入したLisk(リスク)かもしれない。この1週間でマイナス20%ほど下落。右肩下がりなので、さらに下がる可能性がある。現在12Lisk(リスク、約5500円分)を保有しているが、マイナス345円の損失だ。
底打ちを狙って、3回に分けて購入したが続落傾向止まらず損失。緊急事態宣言も各地で発令されデルタ株との戦いが続いている。私の暗号通貨投資もしばらくは我慢が続きそうだ。
米ジャクソンホール会議の影響は、来週までも続くか。これからの相場に注目だ。
◆ 暗号通貨紹介
・ポルカドット
複数の異なるブロックチェーン間の相互接続を可能にするブロックチェーンプロダクト。Web3.0(分散型のWeb世界)実現を目指したプロジェクト。2020年8月に上場したばかりだが、すでに時価総額ランキング上位。Bitflyerには6月に上場し、その時は約1600円ほどだったが、3150円ほどまで上昇。以前は4274円まで高騰していた。今後もの続伸にも期待したい。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
暗号通貨の時価総額で見ても、調整は10%程度にとどまっており、上昇トレンドの継続と判断できそうです。ポルカドットは、国内ホワイトリストの中ではエイダコインに次ぐ上昇率を記録。過去30日では90%も上げています。
価格帯はレジスタンスラインであった300円を上抜け、2月から5月半ばの水準を回復。7月から8月にかけて、今年初の5週連続陽線を記録するなど、強い動きを見せており、今後も期待できそうです。
保有する暗号通貨 Lisk(リスク)
前週からの損益 マイナス345円
8月13日現在 6736円
リップルを購入(明治大学 akiさん)
こんにちは。akiです。
今週(8月23日週)は、新しく購入した暗号通貨について調べてみました。今回、私が購入したのは、前回のビットコインと仕組みの異なる「リップル(XRP)」という暗号通貨です。
XRPの主な特徴として、米国のリップル社による中央集権型の暗号通貨という点が挙げられます。ビットコインはブロックチェーン技術を用いているため、不特定多数の参加者が関わって取引が行われる、分散型の暗号通貨です。そのため、ビットコインの承認作業には多くの作業時間や手間を必要とし、一つのブロックを作成時間は約10分と長く、取引にかかる時間が長くなってしまいます。
これを解消した暗号通貨がXRPです。リップル社が管理して承認しているValidator(バリデータ)と呼ばれる人たちのみによって新規の取引データが承認されます。また、ビットコインのブロックチェーン技術とは異なり、分散型台帳技術を用いることでブロックを作成する手間もありません。
このような、ビットコインに比べて作業量を削減し、短時間で承認される仕組みは国際送金サービスの提供のために開発されました。
これまで、国際送金は時間もお金もかかる取引でした。しかし、2か国間の通貨のみで取引するのではなく、送金ツールにXRPを挟むことでこれらの問題は一気に解決します。
まず、送りたい通貨でXRPを購入しておき、購入したXRPを受け取りたい通貨で換金すれば良いのです。単純な仕組みですが、世界中の人が売買している暗号通貨ならではの解決法です。
台帳型技術ではブロックチェーン技術で軽減されていた暗号通貨のセキュリティ問題が首を擡げてきますが、XRPLedgerというXRPの取引データの記録されている台帳では、毎回アクセスするたびに微量のXRPが手数料として徴収されます。個人間の国際送金にとっては安い手数料ですが、ハッカーが負荷をかけてXRPLedgerに何度も連続して侵入するとその分たくさんの手数料が発生します。そのためハッキングするための膨大なコストが必要になり、結果的にハッキングを防ぐことができるのです。
リップルの提供する送金ネットワークには世界40か国以上にわたる300以上の金融機関が参加しています。更に規模が拡大すればXRPの利用者も増加し価値の向上が見込めると思います。
今週の取引は、XRPを5500円分購入。日本円で5495円です。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
リップル(XRP)は、最近の1か月で80%も上昇しており、主要アルトコインではトップレベルの上げ幅を記録しています。年初来最高値の140円台に値を戻しており、イーサリアムやビットコインよりもチャートの形状が良くなっています。SEC(米証券取引委員会)とリップル社の裁判は続いていますが、目立った進展はありません。9月14日にCEO(最高経営責任者)のガーリングハウス氏とエグゼクティブ・チェアマンであるラーセン氏の証言の提供が予定されていますので、ネガティブな影響があるとすれば、それ以降ではないでしょうか。
保有する暗号通貨 リップル
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
8月20日現在 1万995円
◆ 多忙のため、取引を見送りました(慶応義塾大学 1028)
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
8月20日現在 1万7円
◆ 大学対抗 1万円からはじめる暗号通貨バトルのルール学生投資連合USIC
・元本は1万円です。
・投資する暗号通貨の選定は自由です。ただし、国内で購入できる暗号通貨に限ります。
・レバレッジは、かけられません。
・20%を超えて下げた場合は、強制的に取引を停止(ロスカット)します。
・元本割れは1回まで。リベンジ(再投資)可能ですが、2度、資産(合計で2万円分)を失った場合は、その時点でリタイアとなります。
・順位は、11月26日時点の運用損益で決めます。
「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
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