激化する料理宅配、成長軌道に乗せられるか!?
今回の増資とその使い道について市場はひとまず歓迎した。ただ、料理宅配はコロナ禍のもとでの成長産業ではあるものの、ウーバーイーツ、出前館の2大勢力を中心に大小さまざまな業者が参入して競争が激しく、配達員の確保なども容易ではない。
楽天との関係強化は信用補完的な効果をも期待できる半面、事業活動が「楽天経済圏」にとどまってしまうリスクもゼロではない。
本業である飲食店への集客などの販促支援についても、ぐるなびのような業者に頼らず自らインスタグラムなどで情報発信し、フォロワーが注目する飲食店が増えている。そのため、かつてのような需要がないとの見方があり、コロナ収束後にも不安が残る。
楽天に頼りつつ赤字を脱却し、再び成長軌道に乗せる道は一筋縄ではいかない。(ジャーナリスト 済田経夫)