米アップル社、クックCEO「825億円のボーナス、全額寄付します」!? 日本企業トップに見習わせたいが...

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

   「825億円のボーナス」といってもピンとこないが、毎日1000万円使っても約23年かかるというと納得していただけるだろうか。

   そんな巨額の報酬を米アップル社のティム・クック最高経営責任者が手に入れた。スケールが違い過ぎる日本企業のトップと比べても仕方ないが、いったい、どうすればそんな収入を得られるのか。そこには、日米の経済の活力の差もあるようで......。

  • 超高額のボーナスを全部寄付!?(写真はイメージ)
    超高額のボーナスを全部寄付!?(写真はイメージ)
  • 超高額のボーナスを全部寄付!?(写真はイメージ)

故ジョブズ氏との「男の約束」だったボーナス

米アップルのティム・クックCEO(アップルの公式サイトより)
米アップルのティム・クックCEO(アップルの公式サイトより)

   巨額の役員報酬が珍しくない米国でも、米アップルのティム・クックCEO(最高経営責任者、60歳)が手にした7億5000万ドル(約825億円)という破格のボーナスには度肝を抜かれた人も多かったようだ。

   主要メディアがこぞって報道した。

   ブルームバーグ(8月27日付)「Apple CEO Poised to Get $750 Million Final Payout From Award」(アップルのCEO、自社株7億5000万ドル相当を賞与として受け取る準備ができている)が、こう伝える。

「アップルのティム・クック氏は、共同創業者の故スティーブ・ジョブズ氏から経営トップの職を引き継いだ10年前に交わした契約に基づく10回目で最終分の報酬を今週受け取る。ブルームバーグの試算では、今回の報酬は自社株約500万株、およそ7億5000万ドル(約825億円)相当からなる。
報酬の一部は、アップル株の過去3年間のリターンがS&P500株(編集部注:米国の代表的な500銘柄)株価指数の3分の2以上の構成企業を上回ることが条件で、同社株はこれを大幅に上回っている。アップルの株価高騰でクック氏は毎年、高額報酬を受け取りビリオネア(億万長者)となった。
ブルームバーグ・ビリオネア指数によると、クック氏の純資産は現在約15億ドル(約1650億円)。同氏は2015年に報酬の大部分を寄付する計画を明らかにしており、既にアップル株で数百万ドル相当の寄付を実施している」
クックCEOの破格の賞与を報道するブルームバーグ電子版(8月27日付)
クックCEOの破格の賞与を報道するブルームバーグ電子版(8月27日付)

   クック氏は、10年前に共同創設者の故・スティーブ・ジョブズからCEOを引き継いだ時に「賞与」(ボーナス)の契約を結んだ。「株式報酬プログラム」と呼ばれる方式で、S&P500株価指数のほかの企業と比較し、アップルの株式がどれだけ上回っているかで、賞与額を決めるのだ。

   ジョブズ氏からCEO職を引き継いだ際、クック氏がカリスマ性のあるジョブズ氏に肩を並べアップルの成功を持続できるのか疑問視する向きが多かったのは確かだ。しかし、クック氏の経営指揮の下、iPhone、iPad、MacBookの売上は好調に推移し、同社の売上高は2倍以上に増加した。

   株価のリターンは1100%超、時価総額は現在ほぼ2兆4000億ドルに達している。

   アップルが米国証券取引委員会(SEC)に提出した書類によると、同社の株式は過去3年間で191.83%上昇したため、クック氏はジョブズ氏と交わした「賞与の条件」をクリアしたのだった。

姉妹サイト