【日韓経済戦争・番外編】超高級果物を韓国にパクられ放題の日本 ひと房140万円のブドウまで「打つ手ナシ」とは...

建築予定地やご希望の地域の工務店へ一括無料資料請求

農水省「裁判で勝訴しても韓国農家に賠償能力がない」

   フジテレビの報道に衝撃を受けたのは、石川県と石川県の生産者農家たちだった。日本農業新聞(8月19日付)「『ルビーロマン』韓国ですでに商標登録 種苗流出に警戒感 石川県」が、こう伝える。

「石川県は、県産高級ブドウ『ルビーロマン』の名称が2年前から昨年にかけ、韓国で何者かに商標登録されていたことを明らかにした。対抗措置となる同国での品種登録も期限切れで申請できず、『打つ手なし』の状態。県は海外での種苗流出や類似品の流通をより強く警戒し、今春施行の改正種苗法も盾に、監視の目を光らせる。
県によると、『ルビーロマン』の商標登録は、韓国で2019年に英語、20年に片仮名とハングル文字で行われていた。『商標権者は韓国の個人とみられるが、正確には不明』(県ブランド戦略推進室)としている」

   ただし、ここでもシャマインマスカットと同様に、日本側の「登録ミス」が響いた。日本農業新聞が続ける。

「ルビーロマンは今年4月施行の改正種苗法を受け、海外への持ち出し制限品種にもなっている。それ以前から、県は独自に苗の譲渡や売買を禁じ、県外や海外への流出防止に対処してきた。ただ、『当初は海外で通用するかどうかも分からず』(県担当者)、自国以外の商標登録はしてこなかった。対抗措置となる海外での品種登録は、国際条約『UPOV』(ユポフ)の規定で期限が切れ、申請できない。県はもともと韓国や中国は輸出先に想定していないとし、今後、台湾や香港、シンガポールなどで『対応策を進めていく』(同)としている」

   日本で登録したのは2007年だが、当初、海外で通用するかどうかわからないとして、ルビーロマンの海外での登録を怠ってから14年以上すぎているため、今さら韓国で登録できないのだった。その間、種苗がどういうルートか不明だが、韓国側に入ってしまい、「打つ手ナシ」が現実なのだ。

図:「日本で開発された優良品種の海外流出」(農林水産省公式サイト「国内育成品種の海外流出状況について」より)
図:「日本で開発された優良品種の海外流出」(農林水産省公式サイト「国内育成品種の海外流出状況について」より)

   農林水産省の公式サイトに掲載されている「国内育成品種の海外への流出状況について」=上図参照=を見ると、「韓国における近年の流出の状況」の中でこう書かれている。

「韓国内では日本で開発された多くの果樹品種が販売されている。一部のブランド化している品種を除き、韓国内では品種名で販売されることが少ない。日本で育成された品種かどうかは判別困難なものが多い」

   そして、このようにあきらめの口調で結んでいる。

「韓国内で農業者相手に裁判して勝訴したとしても、農家の賠償支払い能力は低く、実利を得ることは困難である。韓国に種苗が持ち込まれる前に日本国内で対策を行うことが効果的である」
姉妹サイト