【日韓経済戦争・番外編】超高級果物を韓国にパクられ放題の日本 ひと房140万円のブドウまで「打つ手ナシ」とは...

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韓国で品種登録を怠ったツケが「パクリ」生産に

   ここで、シャインマスカットも含めて、日本産の高級果物が韓国や中国などに盛んに流出している問題の背景を、ざっとおさらいをしておこう。

   そもそもブドウなどの農産物の海外での品種登録は、国内での登録から6年以内に行うよう「植物の新品種保護に関する国際条約」(UPOV=ユポフ)に定められている。期間を過ぎてしまえば、海外での品種登録ができなくなり、勝手に栽培されても使用料を受け取ることができない。

   日本の農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)が30年かけて開発した超高級ブドウ「シャインマスカット」の流出が典型例だ。当初、農研機構では開発を優先させるあまり、期間内に海外での登録を行わなかったために、種苗が流出、韓国や中国で無断栽培されて、どんどん第三国に輸出されるようになった。

   現在、韓国産シャマインマスカットの輸出額は日本の5倍超に膨らみ、中国国内の中国産シャマインマスカットの栽培面積は日本の40倍超の及ぶありさまだ(日本経済新聞8月15日付)。

   こうした「流出」は、シャマインマスカットだけでなく、高級柑橘類「デコポン」、高級イチゴ「あきひめ」「レッドパール」など30数種に及ぶ。背景には、日本側の「登録ミス」という事情もあるが、日本の生産者が韓国の生産者に委託栽培を行っているうちに、種苗が契約者以外に無断で販売されたり、日本の生産者への見学ツアーの最中に持ち去られたりするなど、「種苗の流出」も非常に多い。

   そこで、日本政府は2021年4月、国内で新品種として登録された果物などの種や苗を海外に無断で持ち出すことを禁止する「改正種苗法」を施行したのだった。

   シャマインマスカットと違ってルビーロマンの開発はもっと最近だ。韓国での栽培は、この改正種苗法違反になる可能性がある。そこで、フジテレビ取材班は、韓国で苗木を販売している業者を直撃した。FNNプライムオンラインがこう続ける。

「(業者は)『俺には関係ない。悪いのは中国だ』。直撃取材に対しても、海外で品種登録をしていないほうが悪いと繰り返し強調し、開発者の苦労に対する敬意や後ろめたさは一切見せなかった。さらに業者は続ける。『中国市場に行ってみればびっくりするだろう。全世界の品種がある。品種戦争は中国を通じて成り立っている』。自らの無断栽培を棚に上げて、『苗木を日本から持ってきたわけではない。すべて中国から輸入している。文句を言うなら中国に言え』と、強調した」

と「悪いのは中国だ」と、ここでも開き直ったのだった。

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