メキシコペソ、1週間で乱高下(一橋大学 ボンゴレさん)
先週(8月9日週)は事前に指値注文していた8万通貨分のメキシコペソの売り(1メキシコペソ=5.55円)が約定され、4万円の決済益を得たほか、スワップ損益で4,320円獲得しました。
今週(8月16日週)はメキシコペソを持っている自分にとって損切りするか迷う厳しい週となりました。メキシコペソは原油価格に影響されやすい資源国通貨の側面が強いだけでなく、リスクが高いといわれる新興国通貨でもあります。
今週は中国の工業生産や小売売上高などの経済指標が発表され、前年同月比はプラスであったものの、6月と比較すると鈍化していました。デルタ株の感染拡大に伴い旅行業はじめとしたサービス業が打撃を受ける可能性があること、若者の失業率が16%以上であることもあり、中国経済の先行き警戒が高まる週だったと思います。
アメリカでも消費の鈍化を示す指標が発表されたので、米中景気への警戒からリスク選好を控える動きがあったと考えています。株だけでなく新興国通貨にも売りの動きが広がりました。
それに加えてメキシコペソに影響を及ぼしたのが原油安です。新型コロナウイルスの感染拡大による影響だけでなく、米中景気の回復減速懸念から原油の需要回復が減速するとの見方も広がり、米ニューヨーク原油先物は下落しており、メキシコペソ売りの材料になりました。
新興国通貨売りが優勢になるのは一時的だと思い、中国の指標が発表された時は特に売りを考えていなかったのですが、原油需要減速は回復の見通しを立てられなかったので、1メキシコペソ=5.425円で損切りをし、マイナス4万8000円です。この時点で獲得していたスワップ損益は2000円だったので、2週合わせてマイナス1680円の結果となりました。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
ずっと堅調に推移していたメキシコペソですが、厳しい状況となった週でした。高インフレが続き、利上げサイクルにあるメキシコは、米国の早期テーパリング(量的緩和の段階的縮小)期待が広がる中で、利上げによる通貨高の動きは限定的。サプライチェーン問題で主要輸出品である自動車生産と輸出に不透明感が出ていることも悪材料です。
原油安もあり、下落に拍車を掛け、さらには26日に発表された第2四半期GDP(国内総生産)も予想を下回りました。ただ、経常収支が予想を大きく上回る黒字となったことでペソ安の流れが後退。悪材料が出尽くしとなってきた雰囲気に見えもします。
前週からの損益 マイナス1680円
8月20日現在 115万1300円
神奈川県出身。
◆ 多忙のため、取引をお休みしました(同志社大学 FOXさん)
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
8月20日現在 108万3080円
福岡県出身。
◆100万円増額計画 FX大学対抗戦のルール学生投資連合USIC
・元本100万円のデモトレードです。
・通貨ペアはクロス円取引とします。
・レバレッジは25倍を上限(法令に基づく上限)とします。
・取引の過程で資産が「ゼロ」(元本割れ)になった場合は、その時点でリタイアとなります。
・順位は、11月26日時点の運用損益で決めます。
「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
http://usic2008.com/