北海道大学の上田晃史さんは、今週(2021年8月16日週)も「負けに負けた」。英ポンドに挑戦。「円高から円安方向への反発に乗りたかったが、思ったように反発が来ず、ズルズル負けてしまいました」と、涙した。一方、明治大学の佐野快斗さんは、保有していたポンド円を売却して大勝。北大とは明暗を分けた。
アドバイザーの児山将さんは、「リスク管理の差が大きく表れた」と指摘している。
慶応義塾大学のトリオネアさんと専修大学のめがねちゃんは、今週は多忙のため、取引を見送った。
反発来ず、ズルズル負けた(北海道大学 上田晃史さん)
◆振り返り(8月16日~21日)
英ポンド円にチャレンジしたが、今週も負けに負けた取引となってしまいました。円高からの円安方向への反発に乗りたいと前回の記事「英ポンド狙いで北大がプラスを確保、慶大は見送り、明大はホールド 専修大学は様子見(第12節)【FX大学対抗戦 Aグループ】」(J-CASTニュース 会社ウォッチ 2021年8月20日付) で書いていたのですが、思ったように反発が来ず、ズルズル負けてしまいました。(涙)
上表は、今週の取引の一部です。最終的な残高は105万1654円で、先週よりも13万4234円の損失となりました。完全に自分の判断ミスが原因でこのような結果となってしまいました。
◆個別取引について
上の画像の一番下、プラス7360円の決済となった取引は、特に自分のミスでこのような結果となってしまいました。内容としては150.640円で指値の買いを150.686円で決済したわけですが、これは一時12万円以上の含み益を持っていたし、自分が確認したときでさえ10万円以上の利益が出ていました。
ここ取るべきだったアクションは、逆指値を置いて上昇すれば逆指値の水準を上げて、そうでなければ、そこそこの値段で決済となる注文を出すことでした。しかし、「3円以上下げていたし、これはさすがに大きめの反発くるんじゃね?」という感じで、そのまま特に何もせずホールドし続けてしまいました。その結果、151円以上だったポンド円が一気に149円台までの急激な下げの途中で利益を確定することとなりました。
また、利益確定を急いてしまうわりに、損切りすべき局面では「さすがに下げ過ぎ/上げ過ぎ」の「謎理論」を展開してしまい、そのままズルズルと下がったところで損切りすることが多かったのです。
◆来週以降について
なんとなくですが、強い反発があまり来なさそうなので、レンジ相場になるのであれば、その中で利益を重ねていきたいと思います。また8月22日の横浜市長選挙で自民党派の議員が、立憲民主党の議員に敗れました。
もし現在の自民党体制が崩れるとの見方が強くなれば、お金を刷り続けている現状が続かなくなり、円高方向に触れる可能性もあり得ます。そうしたことも考えながら適切なリスク管理を行い、なんとか勝ちたいです!
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
英ポンドは、中国の景気減速懸念から来る商品安などが相場を押し下げました。最初の取引での利益を減らしてしまったところが残念でしたね。後の取引に影響した可能性も否めません。
さて、上田さんは1度の取引でのリスクがかなり大きくなっています。先に大きく買っていれば良いのですが、そうでなければ1回の損失を資金の2%、できれば1%以下に収めておいたほうが連敗した際のリカバリーが容易となります。連敗した後はポジションを半分にするなどのリスク低減策もオススメです。120万円で英ポンド円を17枚保有するというのは、実質レバレッジがほぼ25倍です。そうなると、損切りをかなりタイトに置く必要がありますが、値動きの激しいポンドではある程度、損切りを話していく必要があります。
次回より、ポジションを減らしてみてはいかがでしょうか。
前週からの損失 マイナス13万4234円
8月20日現在 105万1654円
大阪府出身。
保有していた英ポンドの売却で大勝!(明治大学 佐野快斗さん)
◆ 今週の相場(8月16日~8月20日)
今週は、16日(月)に日本の第2四半期GDP(国内総生産)速報、17日(火)に米国小売売上高発表、18日(水)にはニュージーランドのRBNZ(NZ中央銀行)政策金利が発表されました。
YAHOO!ニュースによると、日本の第2四半期GDPは前期比で0.3%増加しました。1~3月期の落ち込みから、企業の設備投資などもあり、回復しましたが、コロナ禍の変異株、東京オリンピック後のパンデミックもあって、その伸び率は緩やかなものになっています。
しかし、西村康稔経済再生担当大臣は「緊急事態宣言などで人為的に消費活動を抑制したが、旺盛な消費意欲が確認されている」とし、「今後ワクチン接種で外出・移動制限が緩和すれば、ペントアップ需要などに支えられて個人消費が増加するものと予想される」と話し、これからの消費の拡大に期待を寄せています。8月16日9時からのドル円の1時間足では最高値109.626円、最低値109.499円の陰線をつけました。
JETROによれば、米国小売売上高は前月比で1.1%の減少と、市場予想のマイナス0.3%より悪い結果となりました。民間の消費が物からサービスへと移行したことが要因となり自動車とその部品が全体を押し下げることになりました。
8月17日22時からのドル円の1時間足では、最高値109.326円、最低値109.112円の陰線をつけました。主要通貨ペアの週終値は、ドル円109.800円、ユーロ円128.472円、ポンド円が149.589円となっています。
◆ 今週のトレード
・ポンド円
先々週からもっていた5lotのショート(売り)ポジションを決済しました。プラス12万8952円
・ユーロ円
8月19日13時に1時間足で逆三尊を形成するとみて、ロングでエントリーしましたが、損切りしました。マイナス5000円。
◆ 来週の戦略
ユーロ円が週の閉め前に大きめの陽線を作っており、ゴールデンクロスを形成しそうなので、ロング目線で見ようと思います。
8月26日には米国第2四半期GDP発表があるので、ドル円にもロング目線で注目していこうと思います。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
8月に発表された中国の経済指標は、軒並み悪化しました。投資家も多少の悪化は見越していたように思えますが、予想値や前回値から大きく低下。これにより、銅や原油をはじめとする商品が下落。さらには、トヨタの生産量減少の発表からリスクオフとなり、円買いドル買いが進み、ポンド円、オセアニア通貨円は大きく下落することとなりました。
好材料が出ても頭打ちとなり、売られやすい地合いとなった英ポンドの流れにうまく乗ったトレードでした。
前週からの損失 プラス12万3952円
8月20日現在 134万4924円
◆ 多忙のため、取引は見送りました(慶応義塾大学 トリオネア)
前週からの損失 プラス・マイナスゼロ
8月20日現在 110万5175円
◆ 多忙のため、取引は見送りました(専修大学 めがねちゃん)
前週からの損失 プラス・マイナスゼロ
8月20日現在 120万4585円
◆100万円増額計画 FX大学対抗戦のルール学生投資連合USIC
・元本100万円のデモトレードです。
・通貨ペアはクロス円取引とします。
・レバレッジは25倍を上限(法令に基づく上限)とします。
・取引の過程で資産が「ゼロ」(元本割れ)になった場合は、その時点でリタイアとなります。
・順位は、11月26日時点の運用損益で決めます。
「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
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