デジタル、DX...「アマチュア」のよう
さらに「デジタル」と「デジタルトランスフォーメーション」(DX)で検索を重ねてみると、2つの言葉を合わせて10個近い記事がヒットした。毎日1本ずつあると思われる膨大な記事の中では非常に少ないだろう。たとえば、こんな記述だ。
2014年4月20日「今回のテーマは『デジタル通貨、ビットコインの今後』で、ゲストに日本デジタルマネー協会の代表理事である本間善實さんをお招きしました。本間さんに私が基本的なこと『ビットコインって何ですか?』というような質問をした後、参加者から質問を受けました。......」
2019年6月19日「マイナンバーカードのメリット? デジタル化? 戸籍謄本・抄本が必要になったので、マイナンバーカードがあればコンビニでとれるのではないか、と調べてみました。私の住む〇〇区ではとれないことがわかりました。......」
2019年8月28日「明日のグローバルゼミのゲストである『AIを住宅に』の〇〇さんのショールームを見に行きました。......デジタルトランスフォーメーションのクライアントとの進め方などについても話が弾んでしまい、とても楽しいひとときでした」
2021年3月20日「『顧客体験の向上と競争優位性の獲得のために、デジタルトランスフォーメーションの活用を』というタイトルの公開イベントだったので、今流行になっているDXを超えて、Adobe(編集部注:米のコンピュータ・ソフトウェア会社)がやろうとしていることはどんなことなのか、いろいろ日本のスタッフに伺いながら、アウトラインを考えました。......」
2021年6月12日「時間の感覚。最近、XXの事件からOO十年というような報道を見ることがよくあります。団塊の世代の私は、第2次大戦ははるか昔という感じで実感がないのですが、今20代30代の人たちは、第2次大戦って何? ということのようです。......リアルタイムで世界の動きを見ることができるデジタルの力が、これまでは考えられなかったような世界を開いていくだろうし、時間の感覚も時代感覚もまったく違うものになるのだろうなあ、と感じています」
2021年7月30日「接種証明書が来ました!私は住民票がある〇〇区のウェブサイトから調べて、必要な書類を揃え(接種したのは大手町の大規模会場)コピーも取って送りました。まだ紙ですが(デジタル化されれば便利だと思うのですが)これで海外へ行ける道が開かれたかな、と......」
こうした記述を見る限り、石倉氏は「デジタル」の専門家というよりは、あくまで参加してきた多くの経営関係のセミナーや、政府系の審議会委員活動の域を出ていない「アマチュア」のようだ。