ビットコインの価格が好調に上がっている。そのビットコインを保有する職業能力開発総合大学校のさっちんは、順調に上がっている勢いに乗り、しっかり利益を手にする。明治大学の城正人さんは、引き続き、NFT(非代替性トークン)の動きが気になる。世界的な盛り上がりをみせるなか、「暗号通貨の投資家ばかりが盛り上がっている」と、冷ややか。イーサリアムを継続保有して、含み益を積んでいる。
体調がすぐれない同志社大学のしがないトレーダーは今週も取引を見送り。コツコツと利益を積み上げる明治大と職業大学校に追いつくためにも、早い回復が待たれる。
続くNFTバブル、盛り上がる投資家(明治大学 城正人さん)
◆ 今週(8月16日週)の出来事
まずはなんと言っても、NFT(非代替性トークン)バブルの継続でしょう。世界最大のNFTマーケットプレイスopenseaでは、2021年8月の取引高がすでに10億ドルを超え、これまでに類を見ない盛り上がりを見せています。
ただ、個人的な感想としては、今回のNFTバブルは前回と比較すると、盛り上がっているのは暗号通貨の投資家ばかりで、一般の株式投資家の盛り上がりはかけていると思います。
また、先週(8月9日週)の話にはなってしまいますが、Solana(ソラナ)上でDegenerate Ape AcademyというNFTに関するプロジェクトが公開され、類人猿(ape)の絵がおよそ8分で完売したようです。
また、ここで生成されたNFT画像はSolanartというマーケットで取引されており1200万円もの価格で取引されたものもあります。
さまざまな要因はありますが、こうした出来事を経てSolanaなどのNFT関連銘柄は上昇を続け1週間で60%もの上昇を見せました。
そして、ついに日本の「はんこ」がNFT化されました。今回のNFT印鑑は、特徴的なハンコを販売していることで有名なシヤチハタ社が開発しました。このNFT印鑑は印影とID情報などを紐付け、押印すると押印した時間などのデータとともに電通や朝日新聞社などと共同管理するブロックチェーンに記録されるというもののようです。
私にはどのような点で役立つのか想像が難しかったのですが、シヤチハタ社は「通常の電子署名では印影がなく未決裁なのか、決裁済なのかがわかりづらい、その点を改善した」とのことです。
流行に乗った製品を出すのは、面白い試みではあると思います。しかし、しばしば「ブロックチェーン!」「NFT!」とそれっぽい言葉だけ並べて話題だけ作って終わりというプロジェクトも見受けられます。
現状でも電子署名という素晴らしい方式があるわけですから、本当にブロックチェーンを利用したほうが、うまく行くのかどうかという点について検証する必要があるでしょう。さまざまな意見はあると思いますが、私は現状の電子署名で十分でわざわざNFT印鑑にする必要があるのか懐疑的な目線で見ています。
◆ まとめ
今回触れたSolanaは秒速5万トランザクションを処理することができ、ブロック生成速度はわずか0.4秒という特徴を持ちます。これは既存金融の処理速度と比較しても遜色ありません。
もはや、はるかに上回る性能を出しています。おそらく、この超高速なチェーンは金融取引だけでなく、さまざまな分野でブロックチェーンを利用する際に役立つことでしょう。
もちろん、いろいろな観点から他のブロックチェーンと比較する必要がありますから、Solanaがあればビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)は不要だ、または既存金融は不要だというような、そんな結論にはなりません。
NFT印鑑についても同じことがいえますが、電子署名とNFT印鑑、SolanaとETHとBTCなど、それぞれの特徴や個性をうまく引き出し、より面白く、便利な世の中になって欲しいものです。
今週は取引なし。総資産残高は、1万5320円 (イーサリアム=0.035ETH、現金2755円)で、7円の含み益。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
ソラナ(SOL)は7月の安値から3倍以上に上昇。時価総額ランキング10位となりました。バブル的な相場だった5月の高値をも更新し、史上最高値を付けているのですから驚きです。
NFT(非代替性トークン)の高額取引を見ると、アートという芸術作品がほとんどのため、素人には理解できない価値が付いているモノが多々あります。本当にこの価値があるのか、非常に疑問である部分が多いものの、市場が急速度で拡大していることは、便利なサービスが増え、暗号資産交換業者がそうであったように、正しい枠組みができることにつながるのではないでしょうか。
保有する暗号通貨 イーサリアム
前週からの損益 プラス7円
8月20日現在 1万5320円