「若者よ、借金してまで儲けたいか!」カネがないと断っても強引に借金させる詐欺が横行

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「何もしなくても楽に儲かるよ。えっ、今お金がない? 大丈夫、借りればいいジャン」

   こんな甘い声に引っかかって、消費者金融や学生ローンから多額の借金をする若者が増えている。断ってもしつこく借金を迫られて、根負けして泣きを見る結果に追い込まれるのだ。

「借金をしてまでお金儲けがしたいですか! 頭を冷やしてください」」

と、国民生活センターは2021年8月12日、警鐘を鳴らすリポートを発表した。どう、断ればいいのか――。

  • 詐欺師の悪らつな手口に引っかかってはダメ
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「お金がない」と断ると、貸金業の無人契約機まで同行

   国民生活センターによると、金儲けなどの勧誘に対して、「お金がない」と言って断っているのに、強引に借金をさせて契約を結ぶ手口の被害相談が、特に10歳代~20歳代で増えている。2015年度には313件だったのが、2020年度には448件に達した。

   一番多いのが、ファンド型投資や副業などの儲け話に関連した商品・サービスで、マルチ取引が多いのが特徴だ。

   マルチ取引とは、新たに会員を誘えば紹介料を得られるとして、会員になった人間が次々と新規会員を増やすことで儲ける商法だ。特定商取引法の「連鎖販売取引」として規制の対象となっている。

   あなたを勧誘しようとする「大学の先輩」「友人」も、新たな会員を誘わないと自分の儲けにならないので、声をかけてきたわけだ。そのほか、「就職活動に役立つ」とうたうウェブデザインなどのビジネス教室の教材や、女性向けでは痩身エステの会員勧誘なども目立つ。

   たとえば、こんな事例が多い。

【事例1】「お金がない」と断ったら、事業者に貸金業者の無人借入機まで同行され、借金したお金で契約してしまった

「就職活動の一環で、ウェブデザインを学べるオンラインスクールに興味を持ち、事業者に連絡を取った。担当者からカフェで話を聞き、仕事で稼げるまでサポートするというコースの契約書に署名した。そこで初めて契約金額は約100万円と聞かされ、『高額なのでお金がなくて支払えない』と言うと、『消費者金融で借りればいい』と言われた。
担当者と貸金業者の無人借入機に行き、学生だと借りられないので社会人と偽って借りるよう指南を受けた。その日のうちに50万円は借り入れできたので、預金と合わせて約70 万円を担当者に手渡した。友人に相談したら『高額すぎるし、怪しい』と言われた。事業者にクーリング・オフを申し出たが、返金されるだろうか」 (2021年2月、20歳代女性)
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