週刊ダイヤモンド「安すぎ日本 沈む給料買われる企業」を特集 東洋経済は「物流頂上決戦」「鉄道 緊急事態」のエコノミスト

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

荷物1個100円で配達するドライバー

「週刊東洋経済」2021年8月28日号
「週刊東洋経済」2021年8月28日号

   「週刊東洋経済」(2021年8月28日号)は、コロナ禍で需要が爆発した宅配業界に焦点を当てている。題して「アマゾンのヤマト外しで異次元突入 物流頂上決戦」。利用者にも気になる特集だ。

   まず、アマゾンが火をつけた物流の陣取り合戦をレポートしている。新型コロナウイルスの感染拡大による消費の巣ごもり化を受け、ネット通販(EC)の売り上げが急拡大。2020年度の取扱個数は前年度比11.5%増の47.85億個となった。大手宅配3社はその恩恵を受け、とりわけヤマト運輸は前期比16.5%増と伸びた。

   しかし、こうした統計には宅配の「新興勢」が含まれていないというから驚いた。アマゾンが地域ごとに委託する配送業者「デリバリープロバイダ」や、個人と直接業務委託契約を結ぶ「アマゾンフレックス」はカウントされていないというのだ。

   自前物流を請け負う新興勢を含めれば、合計の取扱個数は「優に60億個を超える」という物流関係者の見方を紹介。新興勢に押されて、一部では大手の配送単価が下落しているという。

   ヤマトはアマゾン以外の顧客を開拓するため、ヤフーの親会社Zホールディングスと業務提携。サイズ別全国一律配送料金を設定、値下げに踏み切った。日本郵便も楽天と物流に関する合弁会社を設立。楽天からの受託する荷物が増えることを期待している。

   また、イオンやセブン&アイ・ホールディングスも食品系のEC市場を狙い、自前物流の拠点をつくろうとしている。

   アマゾンとヤマトの蜜月が完全に終わり、異次元の競争に突入した、と結んでいる。

   パート2では、ECの活況に反して苦境に立たされているドライバーの実情を取り上げている。アマゾンのデリバリープロバイダの下請けドライバーは、以前1日130個運んでいたが、5月以降の平均は160個前後と2割ほど増え、多い日には210個、と話している。

   しかし、いくら荷物が増えても日当制なので、どれだけ多く運んでも報酬は1万5000円のままだ。荷物1個100円で配達しているというのだ。また、コロナ禍で参入するドライバーが増えたため、競争も激しくなっているという。アマゾンと直接、業務委託契約する「アマゾンフレックス」の個人ドライバーが増えているからだ。

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