株価、年初来安値を更新 米ジャクソンホール会議にらみ様子見か(8月23日~27日)【株と為替 今週のねらい目】

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   2021年8月26日から、注目の米国の経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」が始まる。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が、量的緩和の段階的縮小(テーパリング)に言及するか、が焦点になる。

   米国経済の回復期待は継続しそうだが、株価は様子見ムードが強まりそう。ドル円相場は、リスク回避的なドル売りが直ちに拡大する可能性は低いとみられる。

   東京株式市場は日経平均株価が中長期的な割安感が意識され、8月20日に2万7000円割れの年初来安値、2万6954円81銭を記録。コロナ禍は、政府が緊急事態宣言とまん延防止等重点措置の対象地域の拡大と、期限を9月12日まで延長することを決めた。

   8月24日からは、東京パラリンピックが開幕する(9月5日まで)。どうなる!? 今週の株式・為替マーケット!

  • コロナ禍で国内でもワクチン接種は進んでいるが……(写真はイメージ)
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東京株式市場 テーパリングの実施観測で米国株下落

日経平均株価予想レンジ:2万6500円~2万7800円

2021年8月20日(金)終値 2万7013円25銭

   今週の東京株式市場の日経平均株価は、もみ合いか。

   前週の日経平均株価は、一時は2万7000円を割り込む局面も見られ、大きく下落した。新型コロナウイルスの感染拡大に加え、トヨタ自動車が減産を行うとの報道も嫌気材料となった。さらに、19日に公表された7月開催分のFOMC(米連邦公開市場委員会)議事要旨で、年内にも量的緩和の縮小(テーパリング)を実施すべきとの主張がされていたことが明らかになり、米国株が下落したことも影響した。

   今週の日経平均株価は、もみ合いか。日経平均株価は2万7000円付近まで下落したことで、押し目買いも期待できるものの、コロナ禍の感染拡大に加え、トヨタの減産報道の影響もあり、上値は重い展開になりそう。

   米国株については、早期の量的緩和の縮小観測と米国経済の減速を背景に早期の縮小はないとの見方の綱引き状態にある。26日から開催される米カンザスシティ地区連銀主催の経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」が注目されている。

東京外国為替市場 パウエルFRB議長の発言に注目

ドル・円予想レンジ:1ドル=108円50銭~110円80銭

2021年8月20日(金)終値 109円80銭

   今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルが底堅い動きか。

   前週のドル円相場は、ドルが一時1ドル=109円前半まで下落した。新型コロナウイルスの感染拡大が続いていることに加え、中東アフガニスタンを巡る地政学リスクが意識され、リスク回避の円買いが優勢となった。

   ただ、7月開催分のFOMC(米連邦公開市場委員会)の議事要旨で、年内にも量的緩和の縮小の可能性が強まったことでドル買い材料となり、ドルは1ドル=110円付近まで値を戻した。

   今週のドル円相場は、ドルが底堅い動きとなりそうだ。米国の経済指標はまだら模様で、ドルにとっては強弱材料が入り混じっているが、FOMCにおける量的緩和の縮小(テーパリング)の年内実施との意見が出されたことは、ドルの強い下支え材料となりそうだ。

   これに関連した発言は出ないと予想されているが、26日から始まる米カンザスシティ地区連銀主催の経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」でのパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の発言には注目だ。

   経済指標は、国内では25日に6月の景気動向指数などが予定されている。

   海外では、23日に米国の7月の中古住宅販売、24日に米国の7月新築住宅販売、25日に米国の7月耐久財受注、26日に米国の4~6月期GDP(国内総生産)改定値、27日に米国の7月の個人所得と個人消費支出などが予定されている。

(鷲尾香一)

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