全力で仕事を断る!? あなたの隣の「モチベーション下げマン」はこんな人(西野一輝)

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仕事の重要度を把握していない!

   モチベーションが高い人ならば、もっと早く仕事を仕上げるために工夫を凝らすでしょうが、「無計画に作業を行う」という姿勢をなかなか崩さないため、仕事が計画どおりに終わらない悪循環から抜け出すことができません。

   ちなみにDさんのスケジュール管理を観察すると「これでは無理だな」と思える特徴が幾つもみえてきます。たとえば、スケジュールラーに仕事のことを書き込んでいるのですが、その中身がざっくりすぎるのです。

   会議、作業とだけ書かれていて、業務を細分化できていないため、どのくらい工数がかかるか把握できていません。あるいは作業で確保した1時間で、その仕事が終わるのか? 算段していないので、1日にやるべきことを詰め込み過ぎたり、逆に余裕を持ち過ぎたりしてしまいます。

   さらに仕事の重要度も把握してない様子。テキパキと仕事を終わらせる気持ちがないので、適当に作業を進めているため、仕事の手戻りが多く、無駄に時間をかけていました。 こうした状況が続き限り、仕事で高い成果をあげることは難しいと思われます。

   モチベーションが高まる機会の典型は周囲から褒められたり、称えられることです。こうした機会が生まれにくいので、モチベーションが上げづらい状況に陥っているといえます。「鶏が先か、卵が先か」という議論かもしれませんが、計画性を高めて、その結果、いい仕事をすることで、周囲から「素晴らしい」「ナイス」と褒められて、モチベーションが高まるきっかけをつくるのが一つの対処法かもしれません。

   モチベーションが低い状態に慣れてしまうことは、いいことではありません。周囲で見かけたらアシストして、状況の打破ができるといいですね。(西野一輝)

西野一輝(にしの・かずき)
西野一輝(にしの・かずき)
経営・組織戦略コンサルタント
大学卒業後、大手出版社に入社。ビジネス関連の編集・企画に関わる。現在は独立して事務所を設立。経営者、専門家など2000人以上に取材を行ってきた経験を生かして、人材育成や組織開発の支援を行っている。
著書に、「モチベーション下げマンとの戦い方」(朝日新書)がある。
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