「野戦病院」ではなく「酸素ステーション」とは!「菅首相、どれだけ苦しいか体験しては」と専門家が怒りの声(1)

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東京都の理解不能の言い訳「豊富な医療資源がある」

「野戦病院」を作る気がまるでない菅義偉首相
「野戦病院」を作る気がまるでない菅義偉首相

   また、小池百合子都知事も8月20日現在、「野戦病院」に対する考えを公に明らかにしていない。

   ただ、日刊ゲンダイ(8月19日付)「日本医師会会長も提案『野戦病院』なぜ設置しない? 東京都からの返答は『意味不明』だった」によると、東京都福祉保健局感染症対策部の担当者は日刊ゲンダイ記者の質問に対して、こう答えたという。

「東京都には豊富な医療資源があります。役割分担をして、必要な施設を整備しながら体制をつくってきました。宿泊療養施設での抗体カクテル療法をできるようにしたり、酸素ステーションの整備も進めたりしています。いわゆる野戦病院のように患者を1か所に集めてオペレーションするのが効率的との考え方があるのは承知しています。しかし、医療資源があるのに、わざわざ、医療的に環境の悪い体育館に臨時病床をつくる必要性はありません。検討する予定もありません」

と、にべもない回答だったのだ。

   理解に苦しむ発言だ。「豊富な医療資源がある」というなら、なぜ8月19日現在、東京都だけで自宅療養者が2万4172人、入院調整中の者が1万2669人もおり、合計3万6841人が治療を受けられない状態なのか。そしてなぜ、東京都だけで自宅療養中に死亡する人が、8月に入ってから7人(8月19日現在)も出ているのか。

   菅首相や東京都が「野戦病院」をつくるより、各地に「酸素ステーション」を設置することに力点を置いているのは確かだ。菅首相は8月17日の記者会見でもこう述べている。

「(自宅療養者が)医療機関と連絡が取れるような体制を強化し、酸素ステーションなど酸素の投与ができる体制を各地に構築していく」

   一方、東京都も17日、渋谷区の旧国立児童館「こどもの城」に酸素ステーションを開設すると明らかにした。130床の運用を予定、医師が往診し、看護師が常駐するという。

(福田和郎)

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