コロナ禍も冷めぬ日本文化への愛! ドイツのコミケ「DoKomi」は会場でワクチン接種も(高橋萌)

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イベント会場で必須の3G ドコミの会場ではワクチン接種も

   一時は底を打ったかに見えたドイツの新型コロナウイルスの新規感染者数は、再び上昇傾向にあり、ワクチンの接種が完了している人の割合は55.6%と伸び悩んでいます。

8月10日現在、ドイツの7日間指数は25.3。新規の報告数は1日3000人を上回った。(出典:ZEIT ONLINE)
8月10日現在、ドイツの7日間指数は25.3。新規の報告数は1日3000人を上回った。(出典:ZEIT ONLINE)

   そのため、ドイツで開催される大規模イベントでは感染予防のための3Gが徹底されています。「ワクチン接種者(geimpfte)」「感染からの快復者(genesene)」「コロナ検査実施者(getestete)」の頭文字「G」を取って3Gです。会場では、いずれかの状態であることを証明する証明書の提示が必要です。

   さらに、ドコミの会場内では移動式のワクチン接種ブースも設置されました。希望者は予約なしで、希望するワクチンを摂取でき、選べるのは欧州医薬品庁(EMA)で承認されたジョンソン・エンド・ジョンソン、アストラゼネカ、モデナ、バイオテック/ファイザーの4社のワクチンです。

   デュッセルドルフ市のコロナ対策を率いるブルクハルト・ヒンチェ危機管理部長は、

「新規感染者の7割が10代から40代に集中している今、このイベントはまだワクチン摂取をしていない若い参加者に向けたキャンペーンです」

と、訴えていました。

ドコミのワクチン会場を視察するデュッセルドルフ市ブルクハルト・ヒンチェ危機管理部長と、ドコミ参加者ケリー・ジンデマンさん、内科医のグニラ・エアドマンさん。(c)Landeshaupstadt Dusseldorf/Michael Gstettenbauer
ドコミのワクチン会場を視察するデュッセルドルフ市ブルクハルト・ヒンチェ危機管理部長と、ドコミ参加者ケリー・ジンデマンさん、内科医のグニラ・エアドマンさん。(c)Landeshaupstadt Dusseldorf/Michael Gstettenbauer

   新型コロナウイルスとの戦いの1年目だった昨年は、日本関連イベントも中止やオンラインのみでのイベントを強いられてきましたが、今年は感染予防対策を徹底しながら、少しずつ日本ファンが会場に戻ってきました。

   ただ、毎年の日本デーのハイライトで、デュッセルドルフの市民が心待ちにしている日本の花火師による花火の打ち上げは今年も残念ながら中止。来年こそは、夜空に浮かぶ大輪の花をみんなで見上げられますように。(高橋萌)

高橋 萌(たかはし・めぐみ)
高橋 萌(たかはし・めぐみ)
ドイツ在住ライター
2007年ドイツへ渡り、ドイツ国際平和村で1年間の住み込みボランティア。その後、現地発行の日本語フリーペーパー「ドイツニュースダイジェスト」に勤めた。元編集長。ドイツ大使館ブログでは「ドイツ・ワークスタイル研究室」を担当。サッカー・ブンデスリーガ大好き。日本人夫とバイリンガル育児に奮闘中。
Twitter: @imim5636
神木桃子(こうぎ・ももこ)
神木桃子(こうぎ・ももこ)
ドイツ在住ライター
島根県生まれ、東京・多摩育ち。物事の成り立ちを知りたいと大学では有機化学を専攻。小売業界でのオーガニック製品や地域産品のバイヤーを経て、2014年よりドイツに移住。「もっと心地よくグリーンな暮らしへ」をテーマに、ドイツのマーケット情報やトレンド、ライフスタイルについて執筆活動中。3歳になる娘と日本人の夫との3人暮らし。
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