ビットコイン上昇! 動き出す学生トレーダー 北大は巻き返しへ意欲、明大は中国の動きが気になって......(第12節)【暗号通貨バトル Bグループ】

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   今週(2021年8月9日週)の暗号通貨市場は、ビットコインが再び500万円台に戻り、他の通貨も上昇気配にある。「本当に勝負どころをつかむのは難しい」と漏らす北海道大学の渡部真人さんは、バットを1000円分、Lisk(リスク)を500円分購入。わずかだが利益を確保。約660億円の不正流出の発生で、「相場が大きく下落したならば、そこで逆転を狙いたい」と意欲を見せる。

   明治大学のakiさんは、中国の習近平政権がマイニングの全面禁止令を発布したというニュースが気になる。その背景に、マイニングにかかる膨大な電力がある。温室効果ガスの排出量ゼロを目指す中国にとって、マイニングが足かせになるということらしい。保有するビットコインは動かず。慶応義塾大学の1028さんは多忙のため、取引を見送った。

  • 北海道大学がジワリ、巻き返しへ
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ビットコインは再び500万円台へ(北海道大学 渡部真人さん)

   東京オリンピックのマラソンや競歩で札幌が舞台となり我が北海道大学もテレビに映ったが、とにかく猛暑。選手たちの中から棄権者も出るほどだったのだが、オリンピックが終わるや否や気温が急低下。夜はもはや肌寒い。なぜだ!

   暗号通貨相場も冷え込むかと思ったら、そうではなかった。6月から7月中旬にかけては乱高下の相場で先行きがまったく読めない状況が続いたが、ここにきて先週と同様相場は比較的安定してきている。 ビットコインは再び500万円台に戻り、他の通貨もむしろ上がってきている。底堅い相場様相を呈しているが、本当に勝負どころをつかむのは難しい。現在8月15日時点でネムは22円ほど5月末よりも上がってきているのだ。12円ほど下がった時に買っておけば利益は大きかった。悔しい。この悔しさは高校時代、好きな人に声をかけとけばよかったと思う悔しさと同じだろう。

   この1週間でバットを1000円分、Lisk(リスク)を500円分購入した。週末時点での利益は左上の画像のどおりでプラス99円(ネムは前回売れなかった分の端数の残りなので計上しない)とちまちま利益を出している。派手さがないので、もうちょっと面白くしようとネムに残りの資産をつぎ込もうかと考えたが、少し割高であるので躊躇している。

   暗号通貨バトルにしてはショボイ取引で、原稿を書きながらジェイキャストさまに申し訳なくなる。本音はもっとぶっこめよ! と思っていらっしゃるに違いない。(笑)

   このように、暗号通貨相場は底堅さを見せており2週間前からはかけ離れて割高だ。この先のシナリオとしていくつか考えられるが、世界でデルタ株の感染者数が拡大しているなか、株価は全体的に底堅くむしろ上昇していることを踏まえると、暗号通貨もまだ上昇の余地はあるとみている。

   この感染拡大に比例したかのような株価上昇は米国の金利低下とFRB(米連邦準備制度理事会)の量的緩和の継続が原因とみている。世界のマネーは、国債よりも株や暗号通貨に流れているのかもしれない。

   もともと先進国では、ワクチン接種が進みそれが好材料となっていたのだが、先週あたりからデルタ株の新規感染が出始めていた。それに対応して各有名企業はワクチンを接種しない社員の出社を禁止するなどコロナ対策を印象付ける方針を採っている。そのため、市場予測はコロナが拡大しても事業に影響は大きくでないということを織り込んでいると読んでいる(もちろん、ワクチン接種が進み感染者が出ても被害が少ないことも要因にあると考えられるし、むしろ半導体の供給のほうが重要になりそうな気がしている)。

   しかし、懸念もある。8月10日に、インフラ投資法案が可決された。暗号資産取引に対する課税が敷かれることになり今後は下がる可能性がある。

   さらに、約660億円の暗号通貨が流出した問題も起こり、まだまだ投機的側面が強い。全体相場が大きく下落したならば、そこで逆転を狙いたい(筆者はウェーブに乗れないタイプなのだが)。

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
米国の長期金利と米国株の値動きは一定の相関関係があります。2020年にビットコインがインフレヘッジとして認められ、資産レベルが上がった際に、株価との相関性も上がってきました。そこで、米国債利回りとビットコインの値動きを比較してみると、株価よりも相関性が高いように見えました。さらに、朝の経済ニュースでもそのことに言及しているアナリストまで出てきています。ヘッジファンドはもちろん、生命保険会社などの巨大アセットマネジメントが参入したこともあり、既存の金融商品の値動きに敏感で、分析の際の比較もしやすくなっています。
今後の注目イベントである8月26日~28日に開かれる米ジャクソンホールの経済シンポジウムや、9月のFOMC(米連邦公開市場委員会)の際には注目してみてはいかがでしょうか。

前週からの損益     プラス99円
8月13日現在       6643円

北海道大学 渡部真人(わたべ まこと)
北海道大学 渡部真人(わたべ まこと)
北海道大学法学部3年。牛丼に紅しょうがを入れない派。おにぎりはセブン派。メロンよりスイカ派。ドラクエは9でストップ。かばおみたいな人生を送りたい。

気になる中国の動き(明治大学 akiさん)

   こんにちは。akiです。

   今週(8月9日週)の気になったニュースは、「中国の採掘業者が壊滅へ ビットコイン全面禁止令発布」という記事です。

   暗号資産の運営には、マイニング(採掘)という作業が必要だ。マイニングによって暗号通貨を保護しつつ、新しい暗号通貨を生み出すことができる。中国の習近平政権はマイニングの全面禁止令を出した。

   中国はこれまで暗号通貨のマイニングに国を挙げて取り組んでいた。暗号通貨の運営に必要なマイニングには、大規模なマイニング用コンピュータに加えて大量の電力が必要になる。

   2017年頃から水力発電所や新疆ウイグル自治区の火力発電所付近には採掘拠点が建設されるなど、その規模は世界全体のコインを生み出す能力の4分の3を占めるほどだった。しかし、ビットコインの採掘を賄う規模の電力を作るためには、それ相応の温室効果ガスが必要だ。中国では60年までに温室効果ガスの排出量ゼロを掲げているため、採掘事業者にとって風当たりが強くなっていた。

   さらに今回、デジタル人民元の世界的な普及を狙い、競合としての暗号通貨を抑え込む方針を取った。今年5月から、たびたび中国政府は国内取引を規制してきたが、採掘事業の禁止令を出したのは初めてのことだ。中国外に採掘拠点を移した事業者はビットコイン運営に影響を及ぼすことには変わらないだろうが、最盛期の影響力には及ばないだろう。

   今週は取引を見送った。

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
デジタル人民元は、本格リリースまであとわずかに迫っているようです。人口1630万人の四川省成都では、1200万人民元(約2億円)のデジタル人民元の公共交通パックを合計10万個(1パック約2000円相当)、配布する予定だそうです。このキャンペーンは、成都市人民政府と中国人民銀行成都支店が共同開催。キャンペーンの抽選に当たった人は、メトロやバスで利用できるデジタル人民元を利用できるそうです。
日本に置き換えるとSuicaではなく、日本円をデビットカードのように利用できるというイメージです。目先の暗号通貨市場は目立った材料がないですが、マイニングを禁止した中国から出てくる次のニュースは明るいものになりそうです。

前週からの損益   プラス・マイナスゼロ
8月13日現在           9325円

明治大学 aki
明治大学 aki
明治大学2年理系のakiです。文系投資サークルに所属するも投資経験はゼロ。暗号通貨ナニソレ......? という初心者が孤軍奮闘するのでよろしくお願いします。

◆ 多忙のため、取引できませんでした(慶應義塾大学 1028)

前週からの損益   プラス・マイナスゼロ
8月13日現在           1万7円

慶応義塾大学 1028
慶応義塾大学 1028
慶應義塾大学商学部2年。経済新人会金融研究部に所属。最近投資を始め、日々勉強中。主に株式と暗号資産の運用に興味を持っています。今回の暗号通貨バトルの執筆をきっかけに、より知識を深められたらなと意気込んでいます。
◆ 大学対抗 1万円からはじめる暗号通貨バトルのルール
・元本は1万円です。
・投資する暗号通貨の選定は自由です。ただし、国内で購入できる暗号通貨に限ります。
・レバレッジは、かけられません。
・20%を超えて下げた場合は、強制的に取引を停止(ロスカット)します。
・元本割れは1回まで。リベンジ(再投資)可能ですが、2度、資産(合計で2万円分)を失った場合は、その時点でリタイアとなります。
・順位は、11月26日時点の運用損益で決めます。
学生投資連合USIC

「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
http://usic2008.com/

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