東京外国為替市場 ドル、積極的な売り込みない?
ドル・円予想レンジ:1ドル=109円30銭~111円00銭
2021年8月13日(金)終値 109円57銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルが底堅い動きか。
前週のドル円相場は、ドルが下落した。8月10日、米国で約1兆円規模の国内インフラの整備への投資法案が可決されたことで、ドルは一時1ドル=110円台後半まで買われた。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大により、米国景気の回復が遅れるとの見方が強まったことで、ドル売り・円買いが強まり、ドルは1ドル=109円台半ばまで下落した。
今週のドル円相場は、ドルが底堅い動きとなりそうだ。新型コロナウイルスの感染拡大により、積極的なリスク選好のドル買いはひと段落。ドルの上値は重い状況となっている。
ただ、米国の早期の量的緩和策の縮小(テーパリング)に対する懸念は後退しており、ドルを積極的に売り込む状況ではない。ドルは米国の経済指標の結果に左右される神経質な展開となっていることから、経済指標の結果には注意が必要だ。
経済指標は、国内では16日に4~6月期GDP(国内総生産)速報値、18日に6月の機械受注、7月の貿易統計、20日には7月の全国消費者物価指数などが予定されている。
海外では、16日に中国の7月の鉱工業生産と小売売上高、17日に米国の7月の小売売上高と鉱工業生産、設備稼働率、18日に米国の7月の住宅着工件数、FOMC(米公開市場委員会)議事録(7月分)の発表などが予定されている。
(鷲尾香一)