株価暴落への対応
これから起こる周期的な株価暴落に対応するにはどうしたらいいのか――。今回のような歴史的暴落相場では、PER(株価収益率)といったファンダメンタル指標や、騰落レシオといったテクニカル指標はあまり当てにならないという。
中原さんはPBR(株価純資産倍率)というファンダメンタル指標が最も適していると考えている。日経平均株価のPBRが1年を超えて1.0倍を割り込んだことはないからだ。
リーマンショック時の0.81倍、コロナショック時の0.83倍(2020年3月19日)などが例外だった。だから、中原さんは「今の株価は買いで対応したい」と当時、声を上げたという。
コロナ禍で二極化する勝ち組企業を見つけるには、企業のIR(インベスター・リレーションズ)に数多く当たることだ、と書いている。紙媒体に頼らず、一次情報にたくさん当たり、自分で考え、投資判断を下すことによって、株式投資は成功に近づく、と結んでいる。
「疾病と投資 歴史から読み解くパンデミックと経済の未来」
中原圭介著
ダイヤモンド社
1650円