夏休みも快進撃続く一橋大、早大と同志社大もプラス、明大は100万円割れに......(第11節)【FX大学対抗戦 Bグループ】

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   一橋大学のボンゴレさんの快進撃が続いている。メキシコペソとニュージーランド(NZ)ドルを操り、売買損益とスワップポイントの「ダブルインカム」作戦でFX大学対抗戦 Bグループ首位を走る。

   試験が終了して今週(2021年8月2日週)から取引に復帰した早稲田大学のNAKAMURAさんは、米ドルでしっかりとプラスを確保。復帰戦を飾った。「今週から巻き返していこうと思います」と、力を込める。

   同志社大学のFOXさんは、ポンドに絞りつつも、ドルやユーロにも目を向けながら取引。週末に大きな損失を被ったものの、週前半の「貯金」が効いてプラスを確保した。

   明治大学の佐藤諒さんは、ユーロで挑戦。レンジ予想の相場で、「高値底値での逆張りトレードをしようと思って臨んだが、結果的には失敗となりました」という。100万円を割り込んだ。慶応義塾大学の2Gさんは、取引に時間割けず、様子見。

  • 一橋大学に「待った!」をかけるのは……
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米ドルでプラスを確保、復帰戦飾る(早稲田大学 NAKAMURAさん)

   FX大学対抗戦をご覧のみなさま、こんにちは。早稲田大学3年のNAKAMURAです。

   期末試験などでお休みをいただいていました。今週(8月2日週)から巻き返していこうと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。

   試験期間中に取引をするのは良くないと思い、控えていましたが、僕のように試験直前まで詰め込むタイプの人だと、どうしても夜型の生活になります。すると、結果的にFXにもってこいの時間帯に目が覚めているので、試験勉強をしつつも片手間ではありますが、チャートをながめることはできました。

   時間が経ってしまったので、振り返りは簡単に。この期間で行った取引は1回で、米ドル円を 7月8日18時24分(GMT=グリニッジ平均時。+0/日本時間は+9)に0.3Lot sell(109.765円)し、7月29日15時34分(GMT、+0) 決済(109.623円)しました。損益は、プラス4260円です。

   これまでで最も長期のトレードとなりました。残高で96万5053円となっています。他の大学の方々が利益を出しているなか、いまだこの額なので、試験が終わった今、今後の取引に集中したいです。

   8月6日(金)時点で、長期金利は上昇しましたが、ダウ平均株価、S&P500が最高値となっており、銀行、消費関連が伸びています。米雇用統計は94万人増と市場予想値を大幅に上回り、今年度最大となりました。失業率も5.4%と市場予想値よりも良い数字が出ました。

   8月26日~28日にジャクソンホール会議が控えるなか、FRB(米連邦準備制度理事会)のテーパリング(量的緩和の縮小)議論に影響しそうです。テーパリングの開始時期については、ブレイナード理事が9月のデータを確認して判断したいとするのに対して、ウォラー理事のタカ派の発言からは、執行部内でもずれが生じていることがうかがわれます。

   他方に対する児山将さんのコメントにもあるように、2022年1月開始予定とされていますが、こうした経済回復とインフレ率をみると、さらに前倒しにされることも考えられます。

「クラリダ副議長は4日の講演で、米国経済は回復期から拡大期に入ったと指摘し『2022年末には利上げの条件が満たされると考えている』と述べた。2023年にゼロ金利を解除するという現在の政策見通しを支持する考えを表明した」「(PCE)物価指数がFOMC(米連邦公開市場委員会)の予測どおり、2021年に3%になるか、確実に3%を上回る場合、「私は2%の長期インフレ目標に対する『適度な』超過とはみない」と強調。「インフレの見通しに対するリスクは上向きだ」との見解を示した」(「FRB副議長、利上げ条件 『22年末に整う可能性』」日本経済新聞 8月4日付)。

   すでに労働市場が回復してきていることが明らかとなった今、より重視されるのはインフレ警戒でしょう。正確にいえば、将来のインフレに対する市場の不安、インフレ期待による実際のインフレ促進となります。次回以降、ブレークイーブンインフレ率(BIE)、米国債、TIPSなどに注目したいです。

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
ハト派だったウォラー理事の突然のタカ派発言は衝撃的でした。市場はほとんど反応しませんでしたが、「9月のFOMCでテーパリング(量的緩和の縮小)に関する事項を決める。7月の雇用統計を含めてあと2回で月に80~100万人の雇用増が確認できれば、2022年に利上げを行う環境をつくるために10月にもテーパリングを開始」という内容は十分に留意しておく必要がありそうです。米連邦準備制度理事会(FRB)内での対立が見えていることから、ジャクソンホール会議でパウエル議長が12月よりもテーパリング時期を前倒しするコメントをすると、ドル買いが進みやすいでしょう。

前週からの損益     プラス4260円
8月6日現在       96万5053円

早稲田大学 NAKAMURA
早稲田大学 NAKAMURA
早稲田大学法学部3年。株式投資クラブforwardに所属。経験不足で至らない点も多々あるかと思いますが、温かい目で見ていただけると幸いです。初心者なりに試行錯誤してみますので、FXに触れたことのない方や、ぼくのようにほぼ初心者の方には親近感を持って読んでいただけると思います。よろしくお願いします!

逆張りトレードで大失敗(明治大学 佐藤諒さん)

   下図は今週(8月2日週)のEUR/JPY(ユーロ円)の4時間足です(赤線から今週)。一時的に下に抜けたものの、概ね先週予想したレンジに収まっていました。 レンジ予想だったので高値底値での逆張りトレードをしようと思って臨んだのですが、結果的には失敗となりました。

   合計2回の取引を行いました。

   1回目はレンジを下抜ける前にロングしたのですが、結果的に下抜けてしまいー2万円となりました。損切りも早めに行うことができたので良かったと思います。

   2回目は下抜けてから戻ってきたタイミングでショートしました。短期的には反発して利益が出ていましたが、レンジ内に戻ってしまいー1万円に終わりました。

◆ 振り返り
   反省点としては週初めのレンジ上限でショート(売り)できなかったことです。できていれば上から下まで利益をとることができました。

   今回の取引はあまり悪かったとは思いません。引いたトレンドライン(水平線含む)はよく機能しているので、それに基づきポジションを持った結果なので。しかしトレンドラインが機能しているにも関わらず、利益が出せなかったのは実力がないのだと思いました。

   今週も一回の取引で5万円以上損するような大損がなかったのは良かったです。全体を通して小さな損が積み重なっているので、ロットを多めに入れたチャレンジもしてみたいと思います。

◆ 次回の戦略
   注目する銘柄はGBP/JPY(ポンド円)です。1か月くらいかけて三尊を形成しようとしています。完成し上抜けるようなことになれば追随したいと思います。

   また、EUR/JPY(ユーロ円)も引き続き見たいと思います。下限を割ったり、反発が弱かったりしているので、あまり強気ではなくヨコヨコか下目線に切り替えたいと思います。

   先週の資産は100万円。今週の取引は、マイナス2万円、マイナス1万円。
   現在の資産 97万円

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
ドル買いが進むなか、ユーロドルは売られたため、ユーロ円は動きが鈍くなる相場でした。ドル円とユーロドルが逆相関の値動きとなっている場合は、ユーロ円の取引は行わないかレンジ取引が良さそうです。取引としては間違っておらず、適切ではないでしょうか。
さて、感染症リスクの後退で筆者の周りもポンドの上抜けを狙っているトレーダーが増えています。GDP(国内総生産、速報値)も予想どおりの結果が出ており、17日に発表される雇用統計がトリガーになるかもしれません。153円半ばを上抜けると、年初来高値をトライする動きが期待できそうです。

前週からの損益     マイナス3万円
8月6日現在           97万円

明治大学 佐藤諒(さとう りょう)
明治大学 佐藤諒(さとう りょう)
明治大学商学部2年。投資歴2年。よくトレードするのはUSD/JPY(米ドル円)。東京在住です。

取引に時間割けず、様子見(慶応義塾大学 2Gさん)

   FX大学対抗戦11週目。ついに8月に入った。夏休みに入り、今週(8月2日週)はさまざまなことに挑戦していることもあり、あまりトレードに時間を割くことができず、取引はしなかった。

   FXにも通ずることだが、もっと自分の限界を見極め、計画的に動く必要があると改めて思った。それでも、チャートと向き合うことだけはしっかりとしたいので、いつもどおり今週の流れと今後の動きを簡単に整理する。

◆ 今週の流れ
   8月2日週は、ドル相場が振幅。週前半はドル売りが優勢だったが、次第にドル買いの動きに転じた。米債利回りの低下、新型コロナデルタ変異株の感染拡大などがリスク回避の動きとともにドル相場を圧迫した。

   米ISM製造業景気指数が予想を下回ったことも重石となったと考えられる。週末の米雇用統計が注目されるなかで、各金融機関のエコノミストは雇用者数について強気見通しを示した。また、この週には英中銀金融政策委員会(MPC)が実施された。市場の想定どおり、政策金利および資産購入枠について据え置きとなった。

   週末の米雇用統計は非農業部門雇用者数の増加、失業率の低下がいずれも事前予想よりも良好な結果となり、米債利回りの上昇とともに、一段とドル高が進行した。

◆ 今後の動き
   11日に7月の米消費者物価指数(CPI)が発表される。米国のテーパリング(量的緩和の縮小)の開始期待が広がる中で、雇用と並んでカギを握る物価に対しても注目が集まっている。物価上昇に関して、2か月続けて5%台という直近の状況に対するインパクトもあり、今後も上昇傾向が続くようだと、早期のテーパリング期待などにつながってくるとみられる。前回のCPIでもっとも大きく伸びたのは「中古車・トラック」で前年比プラス45.2%。続いてガソリンのプラス45.1%となる。行動制限緩和もあって一気に人やモノの移動が活発化し、抑えられていた価格が跳ね上がっている状況が見られる。

今回強めの数字が出てきても、すぐに緩和姿勢を後退させるという可能性は低いが、テーパリングに向けた圧力が高まったという印象は強まる。ドル買いの大きな材料になる可能性があるため注意したい。

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
米消費者物価指数は予想どおりではあったものの前月からは鈍化。ここでFRB(米連邦準備制度理事会)の見通しである物価の伸びは鈍化していくシナリオどおりとなり米10年債利回りは下落。パウエルFRB議長の「インフレは一時的」という読みどおりとなれば、今後の相場は同氏のコメントが一番反応することになります。
さらに債券の入札が好調だったことも一段の金利低下につながりドル円を押し下げました。物価に敏感な投資家動向が再確認でき、今後ドル円を押し上げるとすれば雇用と景気、テーパリング(量的緩和の縮小)の12月以前の前倒しであると判断できるのではないでしょうか。

前週からの損益  プラス・マイナスゼロ
8月6日現在       94万4400円

慶応義塾大学 2G
慶応義塾大学 2G
慶応義塾大学商学部2年。FXは高校生の頃に少し触ったが、損失が膨らみ休止。今回のFX大学対抗戦を機に学び直し、利益を出せるように励んでいきたい。

メキシコペソとNZドルで首位独走!(一橋大学 ボンゴレさん)

   今週も日記形式で日々の取引内容を綴ります。

・8月3日(火)【決済損益 プラス9000円、スワップ損益 プラス800円】

   メキシコペソが5.4円台に下がっていたので、1メキシコペソ=5.485円の指値注文で8万通貨分買い足した。すでに持っているメキシコペソと合わせると平均建玉レートが1メキシコペソ=5.49円で16万通貨分持っていることとなる。

・8月4日(水) 【決済損益 プラス2万5000円、スワップ損益 プラス3200円】

   1ニュージーランド(NZ)ドル=76.2円の時に買い、76.5円の時に売る指値注文が約定され、9000円の利益を得た。加えて1カナダドル=86.7円で買い、87.2円で売る指値注文も約定されたので、2万5000円の利益を得た。

   取るポジション(ロングかショートか)は長期的に変えない予定だが、こまめに決済取引を実施してコツコツ利益を得ようと思っている。イメージとしては下図の左の方法ではなく右の方法だ。ただ、今週は金曜日に雇用統計発表があるので決済取引まで済んだこのタイミングで一度取引は様子見しようと思う。

筆者作成
筆者作成

・8月5日(木) 【スワップ損益 プラス800円】

・8月6日(金) 【損益なし】

   米雇用統計の結果が発表され雇用者数が市場予想より多かったことや失業率が市場予想より低かったことで景気減速懸念が後退し、各通貨に対してドル買いが優勢になった。

   雇用回復の勢いが戻ることでテーパリング開始への期待が高まり、米長期金利が上昇したこともドル高の背景である。NZドルとカナダドルは対円で上昇していた。この上昇傾向が一時的なものであるか見極めるため、来週の前半は1NZドル=76円台、1カナダドル=86円台にならない限り取引は控えようと考えている。

   今週の結果は、プラス3万8800円。

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
強い通貨を徹底して買っていくという戦略が功を奏していますね。
8月18日の利上げ目前に迫ったニュージーランドは、一部では0.5%の利上げも予想されており、そうなれば一段の上昇が期待できそうです。ただ、0.25%の利上げであれば、織り込み済みで大きな値動きはなく声明文での物価見通し次第というところでしょうか。
メキシコペソが米国雇用統計後にドル円とともに大きく上昇。その後、調整も入ったものの、11日には7月半ば以来の高値まで上昇。この背景には、メキシコ大統領がバイデン米大統領に対して9月下旬にメキシコを訪問するように招待したことがあり、トランプ前大統領の在任時に悪化した関係の修復期待が台頭すれば上値余地は大きそうです。

前週からの損益     プラス3万8800円
8月6日現在         115万2980円

一橋大学 ボンゴレ
一橋大学 ボンゴレ
一橋大学商学部2年。ふだんはファンダメンタルズ分析を通じた株式投資を勉強しており、FXは今回が初めてです。FX大学対抗戦を通じて実力をつけたいと思っています。
神奈川県出身。

ポンド、米ドル、ユーロを取りまぜて...(同志社大学 FOXさん)

◆ 今週(8月2日週)のファンダメンタル
   今週は結果として米ドルが一番強く、その次に円、欧州通貨のような順番な展開となった。先週の予測的には米国債の金利がとても弱い推移を見せており、今週も引き続き弱い展開を見せると予想していた。しかしISM製造業や米雇用統計などの注目される経済指標があることから、それによって流れが変わってくることも考えられた。

   そして結果としては、ADP(米雇用統計)の結果が悪かったので一時は米ドルがとても弱い展開になったが、その後のISM製造業の結果が良かったため、大きくリバウンド。そのままドルが強い展開になった。雇用統計の結果も良かったため、1週間をまとめてドルが強い週となった。

◆ 自分の取引
   僕は最近スキャルピングを中心に取引しているので、ファンダメンタルは頭に入れておきながらも、テクニカル中心で取引した。今までは、ほぼポンド円に絞って取引していたのだが、ドル円やユーロ円にも目を向けるようにした。

   その結果、マイナスとはならなかったが、トントンという結果になった。新しいことに挑戦しようとしているので、それは正直仕方ないことだと思っている。1日、10回程度エントリーしているので、それをすべて書くことはできないので、1日ごとに結果をお伝えしていきたい。

8月2日  プラス 8pips(1pips=0.01円)
8月3日  プラス 6pips
8月4日  プラス10pips
8月5日   プラス1pips
8月6日 マイナス17pips
今週の結果 プラス 8pips

となった。

   見てのとおり、週末にほぼ収益をぶっ飛ばしてしまった。雇用統計前のボラティリティがない相場は自分には向いていないようだ。

   雇用統計後である程度取り返したのだが、6日はそれまでに一時20pips以上のマイナスだった。反省としては、いつもの手法が通じなかったことでメンタルがやられて、それを取り返そうといつもやったことのないことばかりをしてしまった。この経験は今後にとても生きると思うので、ポジティブに捉えていきたい。今週はプラス8000円。

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
ドル円は他の通貨ペアよりもオプション絡みの影響もあり50銭ごとの節目が意識されやすい通貨です。直近も110円は非常にわかりやすい値動きになっていることがわかります。ニュース会社がニューヨークカットでのオプションやオーダー情報を配信しているため、参考にされてはいかがでしょうか。

さて、ジャクソンホール会議を前にFOMC理事のスタンスが需要となりますので、メモしておきます。
・ハト派:4人
パウエル議長、ブレイナード理事、ウィリアムズ・NY連銀総裁、エバンス・シカゴ連銀総裁
・タカ派:4人
クラリダ副議長、ウォラー理事、ボスティク・アトランタ連銀総裁、デイリー・サンフランシスコ連銀総裁
・中間派/不明
バーキン理事、バウマン理事、クォールズ副議長

直近では、ハト派だったウォター理事がタカ派になったこともありドル高の後押しになったと考えられます。タカ派以外の理事の発言には要注目でしょう。

前週からの損益     プラス8000円
8月6日現在        109万40円

同志社大学 FOX
同志社大学 FOX
同志社大学経済学部3年。好きな言葉は「人の行く裏に道あり花の山」。ワンピースと宇宙兄弟好きです。投資経験はほぼなく、初心者。20歳になって少し経って取引口座を開き、FXを初めて3か月目くらい。資金をゼロにしないようにしたい。
福岡県出身。
◆100万円増額計画 FX大学対抗戦のルール
・元本100万円のデモトレードです。
・通貨ペアはクロス円取引とします。
・レバレッジは25倍を上限(法令に基づく上限)とします。
・取引の過程で資産が「ゼロ」(元本割れ)になった場合は、その時点でリタイアとなります。
・順位は、11月26日時点の運用損益で決めます。
学生投資連合USIC

「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
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