取引に時間割けず、様子見(慶応義塾大学 2Gさん)
FX大学対抗戦11週目。ついに8月に入った。夏休みに入り、今週(8月2日週)はさまざまなことに挑戦していることもあり、あまりトレードに時間を割くことができず、取引はしなかった。
FXにも通ずることだが、もっと自分の限界を見極め、計画的に動く必要があると改めて思った。それでも、チャートと向き合うことだけはしっかりとしたいので、いつもどおり今週の流れと今後の動きを簡単に整理する。
◆ 今週の流れ
8月2日週は、ドル相場が振幅。週前半はドル売りが優勢だったが、次第にドル買いの動きに転じた。米債利回りの低下、新型コロナデルタ変異株の感染拡大などがリスク回避の動きとともにドル相場を圧迫した。
米ISM製造業景気指数が予想を下回ったことも重石となったと考えられる。週末の米雇用統計が注目されるなかで、各金融機関のエコノミストは雇用者数について強気見通しを示した。また、この週には英中銀金融政策委員会(MPC)が実施された。市場の想定どおり、政策金利および資産購入枠について据え置きとなった。
週末の米雇用統計は非農業部門雇用者数の増加、失業率の低下がいずれも事前予想よりも良好な結果となり、米債利回りの上昇とともに、一段とドル高が進行した。
◆ 今後の動き
11日に7月の米消費者物価指数(CPI)が発表される。米国のテーパリング(量的緩和の縮小)の開始期待が広がる中で、雇用と並んでカギを握る物価に対しても注目が集まっている。物価上昇に関して、2か月続けて5%台という直近の状況に対するインパクトもあり、今後も上昇傾向が続くようだと、早期のテーパリング期待などにつながってくるとみられる。前回のCPIでもっとも大きく伸びたのは「中古車・トラック」で前年比プラス45.2%。続いてガソリンのプラス45.1%となる。行動制限緩和もあって一気に人やモノの移動が活発化し、抑えられていた価格が跳ね上がっている状況が見られる。
今回強めの数字が出てきても、すぐに緩和姿勢を後退させるという可能性は低いが、テーパリングに向けた圧力が高まったという印象は強まる。ドル買いの大きな材料になる可能性があるため注意したい。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
米消費者物価指数は予想どおりではあったものの前月からは鈍化。ここでFRB(米連邦準備制度理事会)の見通しである物価の伸びは鈍化していくシナリオどおりとなり米10年債利回りは下落。パウエルFRB議長の「インフレは一時的」という読みどおりとなれば、今後の相場は同氏のコメントが一番反応することになります。
さらに債券の入札が好調だったことも一段の金利低下につながりドル円を押し下げました。物価に敏感な投資家動向が再確認でき、今後ドル円を押し上げるとすれば雇用と景気、テーパリング(量的緩和の縮小)の12月以前の前倒しであると判断できるのではないでしょうか。
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
8月6日現在 94万4400円