オリンピックを超える記録が男子走幅跳びで出るか?
世界のトップアスリートも紹介している。男子走幅跳び(T64)のマルクス・レーム選手(ドイツ)がマークした世界記録8メートル62は、オリンピックのリオ大会金メダリストの成績8メートル38を超える。2003年にウエイクボードの練習で事故に遭い、右膝下から切断。2014年にはドイツ国内選手権で義足選手初の決勝に進出。8メートル24を跳んで優勝を飾り、衝撃を与えた。
競技用義足の研究にも余念がなく、開発から携わった上で選手としても使いこなしてトップの座に君臨し続けている。3連覇を狙う今大会の約3カ月前に世界記録を更新。今大会は金メダルと世界記録更新とともに、オリンピックの成績を超える活躍が期待される。
このほかに卓球女子で、オリンピック・パラリンピック同時出場をつづけるナタリア・パルティカ選手(ポーランド)、アーチェリー男子個人では足で弓を引くマット・スタッツマン選手(アメリカ)など、個性的な選手を取り上げている。
グラフィカルな多くの写真を見て、初めてパラリンピック競技の意義と凄さを知ったような気がする。
8月に入り、新型コロナウイルスの感染が東京を中心に急拡大している。オリンピックの終了とともに、世間の関心はコロナ対策に移りそうだ。SNS上には、早くもパラリンピックの開催を危惧する声もあるようだが、より感染対策を徹底した上で、パラリンピックが開催されるよう望みたい。
「東京2020パラリンピック 公式ガイドブック」
KADOKAWA
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